機工の意味とは

2022年3月20日更新

機工(読み方:きこう)は複数の意味を持つ略語で、その多くはABC機工株式会社のように会社名の一部として使われていたり、機工事業や機工作業といった具体的な作業・サービス内容を意味する用語として使われています。このため、英語に訳す場合、前者ではmachinery manufacturingや社名に対してはKIKOというローマ字がそのまま使われ、後者の場合、Heavy Transport and RelocationやHeavy Machinery Relocation and Installationといった英訳が使われます。

会社名の一部として使われる場合、機工が意味している範囲は非常に広いうえ、長く事業活動を継続している企業の場合は、途中で事業内容の追加や変更等のために社名にそぐわない事業がメインになっているところもあり、一概にこの用語だけから事業内容を特定することは難しいといえます。

ただほとんどの会社に当てはまる点としては、工業製品やそのサービスを提供している会社というところです。工業製品には産業機械、工業機械等も含みます。何らかの機器の製造業、あるいは何かの機械やその部品等の製造業であることがほとんどです。

こうした意味ではABC工業株式会社や、株式会社ABC製作所といった社名と意味する範囲や内容に大きな違いはないといえます。子会社の社名を命名する際、一部は親会社から名前をもらうことが一般的ですが、〇〇工業がすでにある場合は、〇〇機工というように使い分けることもできます。具体的な製品・サービスを意味する広い用語で簡潔につけるとなると、工業関係だと、使い勝手の良い用語ではあります。

一方、主として物流や輸送に携わる会社が機工事業や機工作業を請け負っていることがあります。これは前述とは略の元になる用語が異なるため、意味が違います。機械や機器の工事据え付けや工場設置を略して「機工」と呼ぶ用法になります。重量機工と呼称する場合もあります。

主として重量物となる工事設備機器の輸送から搬入・据付けまでを請け負う事業、作業、サービスのことを意味し、各社によって取り扱う機器をさらに細分化しています。

これらは工場移設・設立、工事等には欠かせないものとなりますが、重量物というだけでなく、運び方にも工夫が必要になり、ものによっては手順に沿って分解して運び、現地での設置時に再度組み立てる必要がある場合も散見されます。取り扱い慣れていない業者だと輸送自体が難しいケースもあります。

機工事業や機工作業は、何らかの機器・機械の集荷、トラックへの積み込みからはじまり、輸送、搬入、据付、解体、撤去、移設などをトータルで行う輸送事業の一種ということになります。

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