Laden on board the vesselの意味とは
海外へ物品を送る際、貨物の引換券として「船荷証券」すなわちB/L(Bill of Lading)が使われますが、これはその貨物の「権利書」のような性格も持ち合わせています。最近では、有価証券としての性質はもたないwaybillが使いやすいため、B/Lのかわりに多用されていますが、こうしたwaybillやB/Lには、その貨物の送り主、受け取り先、荷揚げ港、荷卸港、貨物の内容、コンテナやパッキングの数、重量、輸送費支払い方法などが明記されており、インボイスとともにその貨物を特定することができる情報がすべて網羅されています。
このB/Lやwaybillの中に、Laden on board the vesselと書かれている部分がありますが、これは船積み日と船積みをした船を記載している部分です。端的にいえば、貨物を船につみこんだ日付と、その船の名前を記載する部位です。さらにここへ署名があると、受取船荷証券が船積船荷証券に変わります。一般には、船積み日=出港日=B/L日付=B/L発行日となりますが、船積み日と出港日がずれることもあります。またShipped On Board dateとの記載がある箇所は、出港日を示しています。
Laden on board the vesselには、以下の項目があります。
Date | 貨物をその船へ積み込んだ日付です。 |
---|---|
Vessel | 船の名称が記載されています。 |
Port of loading | 貨物を積み込んだ港の名称です。 |
By | 署名箇所です。書面全体へのサインがあれば省略されること多いです。 |
取引上の理由から、B/L上に出港日よりも早い日付を記載したいという要望もありますが、これはルール上できない仕組みになっています。本船への積み込みが完了した日付であればその日付を記載することができます。
B/Lの発行日であるissuing dateと貨物の積載日であるon board dateは一般的には同じ日付になりますが、これがずれる場合もあります。L/Cを使った信用状取引では、インボイスやB/Lに違いが出てしまうと、それだけ「ディスクレ」ということになり、そのままでは取引が成立しなくなるので注意を要します。
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