ビジネスでのPOは何の略か
ビジネスで使われるPOは、Purcase Orderを略したもので、注文書のことを意味しています。読み方は単に「ピーオー」と呼ばれます。特に海外取引先とのやり取りが多い部署や、海外の生産工場とやり取りの多いところでは注文書と言わず、単にPOと呼ばれることがあり、初見ではわかりにくい表現かもしれません。
製造着手やそれに使う材料の手配・準備等も、注文を受ける「受注」をトリガーにしていますので、製造元からはまずはPOの発行を、という依頼を受けることがあります。
また下請法の対象となる取引では、書面での注文書発行が必須になりますので、メールや電話で依頼するというのはNGとなります。
特に材料手配から生産、出荷までにリードタイムのかかるものや輸送に時間がかかる海外向けのものは早い段階でPOを発行して着手してもらう必要があります。
見積もり等でも納期については受注後〇〇日や〇か月といった具合に、あくまで注文を受けた時点から起算しますので、口頭で納期を問い合わせされても、注文を受けてからしか実際には着手しないということを明確にしておく必要があります。また、見積もりや納期回答で注意すべきは、今の時点では受注後〇〇日ということになっていても、来月にはこのリードタイムが変わってしまう可能性がある場合は、回答の有効期限を絞って伝える必要がある点です。
「1年前に受注後〇〇日と聞いたので、発注したんだけど」と言われても、在庫状況や繁忙状況が材料・部品に至るまですべて変わってしまっていることがありますので、注意を要します。この点、回答時点の有効期限を明示しておくとトラブルを避けることができます。
一方でPOは単に着手指示というだけでなく、売買における個別契約書の役割も担っていますので、受注側の意向関係なしにいきなりキャンセルということはできません。
口頭やメールでの依頼で着手していきなりキャンセルになると、費用回収できないこともあり、必ず正規のPOを受領してから着手すべきです。
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