サプライズの意味とは
ビジネスにおけるサプライズの意味は、特に収益や売上等会社の業績に影響を及ぼす計画外・予想外の事柄を指しています。サプライズ決算のように、予想外に収益がよかった決算や反対に想定外に経常利益が低かった決算の両面に使いますが、計画に対してどうだったかという点を重視するビジネスにおいて、サプライズはどちらかというとマイナス影響や悪影響について使われることが多いように感じられます。この辺りは業種や職種、関わっている業務の内容や場面にもよりけりなところがあります。
例えば、金融分野で株価にポジティブな影響を及ぼす場合、ポジティブサプライズという表現が使われる一方、ネガティブな影響を及ぼす場合、ネガティブサプライズという表現も使われますので、こうした分野では両面の意味合いがあります。
一方、社内の決算関係でいえば、「サプライズはあってはならないこと」の一つと認識されていることも多いです。経営層に対する説明や報告の場で、決算に影響するサプライズがあると、その部門の計画に対する信頼性に疑問が呈されることにもなりかねません。多くの上場企業は、来期の予測はもちろん、今後の事業の展開について株主にも報告しているわけで、計画から大きく外れるマイナス事象が起きると株主からすれば内容によっては経営資質の欠如や経営責任と捉えられる事象ともなり得るためです。
実務の例で問題のあるサプライズといえば、評価損や廃棄損等が突発的に発生するのも、会社によっては決算棚卸時期によく見られる事象の一つです。
陳腐化した不動在庫や膠着在庫を評価損として計上し、棚卸資産である在庫の価値を減じる処理を行うため、例えば帳簿の上では10億円の在庫があったとしても、在庫の評価額がこの会計処理によって2億円に下がり、8億円の評価損失となると当然その会社の利益にも影響していきます。
通常はこの評価損となる事象をあらかじめ予測し、経営層に報告しているのであればまだしも、経営会議等の場で突然発生したり、実地棚卸の際にいきなり在庫の損失が・・となれば、会社の利益が決算の土壇場で大きく狂うことになります。顧客や業界・経済情勢等の外的要因によるものであればまだ説明がつきますが、社内の不手際や社内管理による要因の場合は、厳しい処断が下されることもあります。
社内的なサプライズの報告となるにしても、自分たちの落ち度によるものではないということを強調しておかないと責任問題になりかねないという側面があります。
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