tax invoiceとcommercial invoiceの違い
貿易をやっていると通関でも請求でもinvoice(インボイス)がすべての基本書類となるため、これらを目にしない日はないといってもよいかもしれませんが、この中でも、海外から送られてくるインボイスに、タックスインボイスと、コマーシャルインボイスの違いがあるのはなぜでしょうか。
本来、tax invoiceとは、国内取引において発生する消費税や物品税などの課税額がいくらか分かるように記載されている正式な請求書のことであり、こうした請求書のことを総称して慣用的に用いられる用語です。このため、使っている当事者の間でも定義にばらつきがありますが、海外からタックスインボイスが送られてきた場合は、ほとんどのケースで、請求のためのインボイスであるという理解で間違いないでしょう。
これは、貿易上、通関の際に使うインボイスと、代金の請求に使うインボイスを分けて取引することが多い取引ではよく見られますが、名称としてtax invoiceという言い方をするかどうかは、国によっても(あるいは企業によっても)まちまちです。
commercial invoiceであっても、通関用ものと、請求用のものとで同じ名称を使うことがありますが、分けて運用する場合は、tax invoiceが請求用、commercial invoiceが通関用ということになります。請求を行う目的のインボイスを、当事者間だけでやり取りするために月にまとめてやり取りする、というようなケースです。請求するインボイスと、通関の際に用いたインボイスは原則中身が一致していることが求められますが、通関時に用いたインボイスで都度請求まで管理していると、月間での〆がわかりにくく、処理の手間がかかるため、一括でまとめて行う方法ですが、これは一方が日系企業や日本企業の場合によく見られる決済方法です。
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