自動車部品における品番とは

2021年12月10日更新

自動車部品メーカーは顧客であるカーメーカーから品番単位で自社製品を受注します。この品番はカーメーカーによって固有の番号規則があり、客先品番とも呼ばれます。実際のところ、口頭では自動車部品の略称などでやり取りされることはありますが、部品の種類は車型によってそれこそ千差万別ですので、製品名だけからでは何かを特定することができません。また自動車部品の正式名称は、同じ部位でも製品のタイプが違うと異なることから専門メーカー内ではともかく、本当にわかりにくいものが多いです。

そこで一定の法則や体系をもつ品番の出番となるわけです。単なる数字やアルファベットの羅列に見えますが、これには意味があり、自動車部品の種類、例えば、番号の前半部分からエンジン系なのか、足回りなのか等番号によって判別できるメーカーもあります。またメーカーによっては品番に含まれる特定の桁数で、仕向け地(輸出先)がわかることもあります。

自動車部品メーカーが持つ品番は注文を受けたり、図面を取り交わすときに活躍しますが、実際に社内での製造を行うときには、各社でまた別の製品番号を付けることが一般的です。一部の部品メーカーは客先の品番体系をそのまま使っていることもありますが、自社が担当している部品であっても体系ごと1文字も違わず完全にコピーして使うことは難しく、体系としては虫食いのようになってしまいます。

また部品を1社専属で供給しているならまだしも、他の自動車メーカーのものも製造するなら、各社まったく異なる採番規則や体系を持つ品番が併存することになり、社内の管理が極めて困難になります。

こうしたことから製造業であれば一般的に自社固有の品番や製番の体系・採番規則をもっています。

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