工区とは|トヨタで使われる工区の意味、工区を英語にすると?

2016年5月23日更新

自動車業界や自動車部品の世界で「工区」といった場合、多くは「工場区分」のことを意味しています。この意味での工区を英語で表現するなら、factory segment, supplier's segment, factory division, supplier's division, site segmentといった言い方が考えられます。

工区は他業界では意味が異なりますが(工事区分など)、自動車部品業界で使われる場合、工場区分の省略形として使われます。主としてトヨタ殿への納入に関わりのある用語です。自動車部品は日に何度も納入することも多く(細かく言えば、時間も指定されています)、また多種多様なものが流動しています。このため、多くの部品ではEDIと呼ばれるネットワークを介した電子データによる受発注が行われます。紙を用いた発注では、枚数が非常に多くなり、管理工数も膨大となることから自動車部品業界ではこうしたEDI(Electronic Data Interchange)を用いて取引データのやり取りがなされることが一般的です。トヨタ殿であれば、「かんばん」方式がよく知られていますが、eかんばんと呼ばれる電子かんばんシステムでカンバンのデータを各部品メーカー側で受信しています。

異なる企業間であっても、自動車メーカーごとに固有のプラットフォームを持つため、各自動車部品メーカーはそれらを導入していることが多いです。こうしたシステムを用いた発注の際に、工区を指定することで、自社製品の倉庫がどこで、どこへ向けて出荷する製品なのかを紐づけておくことが出来ます。このため、製品を特定する品番と、納入先(得意先)と工区を紐づけて管理することができます。倉庫を持つ場所と、かんばんを受信する場所、納入先を工区ごとに管理することも可能です。部品メーカーによっては、工区をさらに細分化した単位で出荷場所の管理を行っていることもあります。トヨタ殿の場合、納入メーカーが受注データの受信に用いることになるEDIに、あらかじめ工区を登録しておく必要があります。

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