内作と外作のメリット、デメリット比較
内作とは「ないさく」と読み、自社内で製造する物品のことで、外作(がいさく)とはその反対に社外で製造する物品のことを意味しています。製造業でよく使われる表現ですが、業界や会社によってその区分や分け方にはかなり違いがあります。なお、英語では下表のように使い分けられています。
日本語 | 英語 |
---|---|
内作、内製 | internal production, internal manufacturing, in-house manufacturing |
外作、外製 | external manufacturing, external production, oursource manufacturing |
内製化 | insourcing, self-manufacture |
外製化 | oursourcing |
以下、自動車部品の業界を例にして内作、外作のメリット、デメリットについてみていきます。
商社や販社であれば、販売する物品は基本的に仕入れたものを転売することがメインになりますが(一部原料から販売まで一貫して実施している業態をとっているところもありますが)、製造業の場合は自社で製造するものと、他社で製造したものを仕入れて販売するもの、他社へ製造委託してそれを仕入れて販売するものとに分かれています。
製造業においては原材料から部品に至るまで自社の製品を作るのにすべてを自社内で完結できるものはほぼありませんので、必ず部材を仕入れてそれを使って製品を製造することになります。こうした意味で、内作とはすべての部材や工程を社内で行っているということを意味しているわけではなく、基本的には主要な製造工程を社内で行い、自社で出荷処理(売上処理)を行うものを内作として定義していることが多いです。相手先ブランドで生産を行うOEMへ自社品の生産を委託するのも一種の外作となります。
このとき、最終的な生産工程を自社で行っている場合に内作と呼ぶのか、どこまでの工程を自社内で行っていたら内作として分類できるかについては、各社で違いがあります。
製造業=自社で製造したものだけを売る、という図式が完全に成り立っているところばかりではなく、業態にもよりますが規模が大きくなるほど、外作をうまく活用して低コストでの生産を行っています。原則、自社内で作るものは高い付加価値が見込めるものであったり、技術・ノウハウの面から社外への開示が困難なものであったり、設備面からもそれなりの生産規模を持たないと難しいものであったりと、生産する物品も選択と集中を行う傾向があります。
というのも日本の多くの製造業は規模が大きくほどに生産も高コストになるためです。また取り扱う製品の品種が多いほど、すべてが高付加価値品というわけでもなくとにかく製造原価を下げないことには利益が見込めないものもあります。
製造場所 | メリット | デメリット |
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内作 |
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外作 |
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