非磁性鋼とは

2013年7月7日更新

通常の鉄鋼材料は磁石につく、いわゆる磁性のあるものとなりますが、中には非磁性の鋼材もあります。磁性の有無は金属の組織と関連があり、オーステナイト系ステンレス鋼と、高マンガン鋼、高ニッケル合金などが代表的な非磁性鋼として知られます。

なお同じ金属でも、鉄鋼ではなく、アルミ、銅などの金属は基本的に非磁性材料となります。

物性上、数値で見る場合は非磁性鋼は一般に透磁率が1.02以下のものを指します。磁界への影響をさける必要のある部材に使われる際の目安とされます。

また非磁性鋼として部材を用いる検討を行う場合、その材料がどのような状況で透磁率が変化するのかも考慮していく必要があります。例えば、圧力・衝撃・温度などを受けることで金属組織が変化し、磁性をもつようになるのかどうかといった点です。加工時にかかる力によって金属組織が硬化する現象である「加工硬化」によっても、材料によっては磁性が変化します。

非磁性鋼はリニアモーターカー、核融合設備に使用されていることでも知られます。

スポンサーリンク

>このページ「非磁性鋼とは」の先頭へ

非磁性鋼についての関連記事

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集