熱可塑性エラストマーの新旧の記号、略号の対照表
熱可塑性エラストマー、TPEは様々な種類の材料が開発されてきましたが、そのたびに新たな記号が付与され、それが市販されていることから、実際には同じ素材の材料が違う記号で呼ばれているケースも珍しくありません。
このため、他の金属材料のようにJIS記号がそのまま使われていないことも多く、実際には、どの系統の熱可塑性エラストマーなのか、実際の製品名(商標)で呼ばれることのほうが多いのが実情です。
こうした事情のため、検討の際には記号だけでなく、TPEを構成するハードセグメントとソフトセグメントのほか、実際の物性を確認して同定することが肝要となります。メーカーからカタログ、物性が掲載された資料を取り寄せ、比較する必要があります。
ここではJIS規格により規定されている新記号(2007年〜)と旧記号との対照表を紹介します。
以前のTPE記号 | 現在のTPE記号 | TPEの系統、タイプ |
---|---|---|
SBC | TPS | スチレン系熱可塑性エラストマー |
TPO | 変化無し | オレフィン系熱可塑性エラストマー |
TPU | 変化無し | ウレタン系熱可塑性エラストマー |
TPEE | TPC | エステル系熱可塑性エラストマー |
TPVC | TPZ-(NBR+PVC) NBR | 塩化ビニル系熱可塑性ポリマー。この例のように其の他に分類されるTPZは具体的にハードセグメントとソフトセグメントを指定して表記。これはNBRとPVCのブレンド |
TPAE | TPA | アミド系熱可塑性エラストマー |
熱可塑性エラストマー(TPE)の主な種類と材料記号
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