ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー(TPVC)の特徴|比重、耐熱温度、耐薬品性、用途
ポリ塩化ビニル系のTPEは、耐オゾン性や耐候性など外気での暴露が想定される局面での耐性に優れた熱可塑性エラストマーです。熱老化性や耐薬品性にも優れますが、反面、高温時には形状が保持しづらく、常温での弾力性といったゴムとしての性能に劣る面があります。
価格は廉価な部類で、耐寒性もよいTPEです。硬度も幅広くとることができます。
主な用途としては、電線の被覆や自動車部品などがあります。
ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーの物性、加工性、ハードセグメント、ソフトセグメント、用途などの情報
ゴムの種類 | PVC系 | |
---|---|---|
記号、略号 | TPZ-(NBR+PVC) NBR(旧記号ではTPVC) | |
生ゴムの性質 | 比重 | 1.22から1.32 |
ムーニー粘度ML1+4(100℃) | - | |
SP値(溶解度パラメータ) | - | |
加硫ゴムの物理的性質 | 引張強さ(MPa) | 8.8から34.3 |
伸び(%) | 310から480 | |
硬さ(JIS-A) | 48から80 | |
反発弾性(%) | 10から53 | |
圧縮永久歪み(%) | 47から52 | |
体積固有抵抗(Ω・cm) | 1012から1013 | |
耐電圧(kV/mm) | − | |
誘電率(Hz) | − | |
低温脆化温度(℃) | -20から-55 | |
連続耐熱使用温度 | 60から75 | |
燃焼性 | 自己消火性 | |
耐候性 | ○ | |
耐油性 | ○ | |
耐熱水性 | ○ | |
耐溶剤性 | ○ | |
加工性 | 射出成形 | △(射出成形温度:160〜180℃) |
押出成形 | (金型温度:常温、収縮18/1000) | |
主な用途 | 自動車部品、土木シート、家電製品、各種ホース | |
分子構造 | ソフトセグメント | PVC |
ハードセグメント | PVC |
熱可塑性エラストマー(TPE)の主な種類と材料記号
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