ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA、TPAE)の特徴|比重、耐熱温度、耐薬品性、用途
ポリアミド系のTPEは強靭なことで知られ、耐薬品性、耐摩耗性も優秀な熱可塑性エラストマーです。記号はTPA、以前はTPAEと表示されていました。基本的にはナイロン樹脂の特性を持っています。また消音特性に優れるという特徴もあります。ただし、欠点としてはゴム弾性が乏しいため、こうした用途には不向きな点と、価格が高価なため、使う場所を選ぶTPEといえます。
用途としては、消音性ギヤ、人工芝などがあります。
ポリアミド系熱可塑性エラストマーの物性、加工性、ハードセグメント、ソフトセグメント、用途などの情報
ゴムの種類 | ポリアミド系 | |
---|---|---|
記号、略号 | TPA(旧記号ではTPAE) | |
生ゴムの性質 | 比重 | 0.94から1.01 |
ムーニー粘度ML1+4(100℃) | - | |
SP値(溶解度パラメータ) | - | |
加硫ゴムの物理的性質 | 引張強さ(MPa) | 49.0から78.5 |
伸び(%) | 350から420 | |
硬さ(JIS-A) | 97から99 | |
反発弾性(%) | 55から60 | |
圧縮永久歪み(%) | - | |
体積固有抵抗(Ω・cm) | 1014から1015 | |
耐電圧(kV/mm) | − | |
誘電率(Hz) | − | |
低温脆化温度(℃) | -30から-40 | |
連続耐熱使用温度 | 90から105℃ | |
燃焼性 | 可燃 | |
耐候性 | ○ | |
耐油性 | ○ | |
耐熱水性 | × | |
耐溶剤性 | ○ | |
加工性 | 射出成形 | ○(射出成形温度:190から250℃) |
押出成形 | ○(金型温度:30から70℃、収縮0.6から1.2%) | |
主な用途 | 靴、チューブ、ホース、キャスター、ロール、ギヤ、パッキング | |
分子構造 | ソフトセグメント | PPG、PTMGもしくはポリエステル系、ポリエーテル系など |
ハードセグメント | PA(ナイロン樹脂) |
熱可塑性エラストマー(TPE)の主な種類と材料記号
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