ビジネスにおける「ダマでやる」の意味
ビジネス用語で「ダマでやる」という表現が使われることがありますが、この意味は客先や関係者に知らせることなく了承や承認を得ずに黙って実施すること、を意味します。英語ではdo without disclosing to stakeholders、do without receiving approval from stakeholdersやproceed with no permission from customer(or company)となります。
つまり「知らせることなく、承認も得ずに黙って行う」ことの省略語の一種です。本来承認が必要なことが明白になっていることに使われる場合と、承認そのものがいるかグレーゾーンのケース、承認はいらないが道義的・信義上は黙ってやるべきではない場合等、使われるケースも様々です。
取引契約上、開示が必要か微妙な内容であったり、開示するとトラブルになったり、余計な手間暇がかかるような場合、ダマでやるということは意外にあります。また社外だけでなく、社内でも特定の内部組織だけの話にしておくというようなケースでも使われます。
組織的な隠ぺいにつながることもあり、程度の差はありますが、この表現が使われるということは知られては具合がよくない相手がいることの裏返しでもあり、内容によってはコンプラ上の問題に抵触することがあります。
品質上の問題は昨今トラブルとなって報道されることも増えているケースです。自社の基準では安全上・品質上は問題ないから、という理由で申請や承認を飛ばしたり、改竄したりするケースです。こういう場合は法令上や契約上手続きが正しいものかどうかが問題なのであって、自社や担当の独自基準でどうかということは問題になりません。
「ダマでやる」という場合は、そのリスクについてもよくよく念頭に置いておく必要があります。法令上問題なくとも、相手との契約上問題ないか、あるいは社会的・道義的にあとで明るみになった場合に批判をあびるような内容であれば、それはダマでやるべきことではない、ということになります。
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