同梱の意味とは
同梱(読み方:どうこん)とは、単一の箱や容器内あるいは包装に、異なる品物や品物とは別の附属物や付属品をあわせて入れることです。言い換え表現として、同包装といわれたり、「箱内にあわせて出荷」と言われたりもします。封筒に入れる場合は同封ともいいます。英語では、enclose in the same packageやcomebined packing、all packed in one、included〜、come with〜、supplied with〜等の使い方があり、同梱品ならbundled itemという表現も使われます。
同梱にも2つの意味
同梱には同格の品物が同じ箱に入っているという場合と、附属物やおまけ等メインの製品に対して主従関係にあるものが別に入っているという場合の二つの意味がありますので、それぞれで英語表現も使い分けたほうがよいでしょう。
説明書や何らかの伝票、付属物が製品に同梱されている(消費者向けの製品販売でよく見られます)という状況とスペック違いや厳密には異なる製品が同梱されているという場合(企業間取引や業務用途、ネット通販の同一注文に対して見られます)とでは受け取る側のシチュエーションからして違いますが、実務ではいずれもあるので特に企業間取引においては出荷側は同梱可能な条件を事前によく確認しておく必要があります。
混載とは別物
類語や言い換えとして、混載と誤認されることもありますが、これは厳密には類語ではありません。というのも、同梱はあくまで最小の包装単位や梱包単位の中に他の物を一緒に入れてしまうことであり、混載というのは最小の梱包単位(例えばダンボール箱)には同じものがはいっているものの、中身の違うダンボールが同じパレットに載っているような場合に混載という使われ方をします。
危険物輸送におけるAll packed in oneとoverpack
危険物の輸送の世界ではall packed in one(いわゆる同梱)と、overpack(オーバーパック)を厳密に区別します。これは危険品の輸送はもともと一緒に運んでしまってはいけないものや輸送時にも距離を離して運ばないといけないものがあることも要因です。
オーバーパックというのは、もともとの輸送単位でパレタイズや個品の梱包が完了しているもので単独で輸送ができる状態の荷姿のものを、1つの荷役ユニットにさらにまとめて外装梱包してしまうことです。これは積載や荷役作業を容易にする意図があります。
企業間取引で同梱OKとなる例外的なケース
またB to Bを中心とした工業系の製造業での客先への納入慣習として、通常は製品の納入時に梱包仕様書、納入仕様書やパッキングスタンダード等の取り交わしを行い、ひとつの納入荷姿に何個入り、あるいは何キロ、何リットル入りなのか取り決めたうえで納入を開始します。受け取る側も、最小の梱包単位で受入れや在庫保管・管理等を行いますので、同じ箱内に別の品物が同梱されているというのは通常受け入れられません。
例外的に、同じ製品であっても工程変更や設計変更などで微妙に異なるものを納入する際、変更前と変更後で厳密な切替の管理をする必要がない場合、設計変更前のものと設計変更後のものを同梱可の条件にして受け入れさせる場合もあります。これは例えば製品を作る際に使用する材料のメーカーが変わったが、材料スペック自体は同等のものを使っているという場合、納入先側の承認をもって可とされることがあります。
スポンサーリンク