路線便と定期便の違い

2023年7月15日更新

定期便は決まったルートや時間に車建て契約で走らせるトラック便のことで、路線便はルートや時間は定期便と同様に決まっているのですが、個建て契約で走らせるトラック便を意味するという違いがあります。どちらも「定期輸送」を前提とした巡回や定期ルートを走る便であるため、1回限りのスポットで走らせることができるチャーター便とは違います。

車建ては、トラック1台ごとの契約で、例えば4トン荷物を積めるトラックに10キロの荷物を積もうが、積載上限まで積もうが料金が変わりません。

一方、個建てというのは輸送する1箱でいくら、1パレットでいくらという輸送契約で、同一のトラック便には自社以外の貨物が載ることもあります。原則、混載になります。

会社によっては特定のトラック便を1社専属で運用しているものの、契約条件をときどきによって個建てにしたり車建てにしたりする等で変えることがあります。

この場合、運送業者側でも個建て契約にした場合、他に積載する荷物があるという前提でないと運行自体ができなくなります。同一の会社である事業部が荷量の大半を車建てで契約しているとして、同一の輸送区間で別の事業部が個建て契約する、というような場合は便利な方法です。

また、荷量がちょうどトラック1台分で適度な積載にできて管理もできるという条件でないと車建てを使う側の荷主のメリットは出てきません。こうした場合は個建て契約にして輸送費を下げる検討をすることになります。

定期便を路線便に変更したり、路線便を定期便に変更したりというのは、その時々での荷量の変動にあわせて機動的に行う必要がありますが、それができれば輸送費の効率的な管理が可能になります。

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