forecastにおけるfc1、fc2とは何か
Forecastとは内示のことを意味し、より厳密に言えば注文内示のことを指しています。自動車部品の世界では向こう3か月分の注文予定となる内示情報を客先から受領して準備を行う習慣がありますので、近いほうの内示からforecast 1、forecast 2と数字を大きくして表現する慣習があります。このfocecast 1の略称がfc 1となります。単にF1と表記されることもあります。
表記方法は会社により異なる場合もありますが、例えば以下のようになります。
英語表記 | 意味している範囲 |
---|---|
Actual | 5月の確定注文 |
fc1 | 6月の内示 |
fc2 | 7月の内示 |
fc3 | 8月の内示 |
基準となる月を起点にして、その翌月の部分がfc1となります。その翌々月はfc2という形です。
注文内示に基づいて材料や部品を準備しますので、その変動情報をつかんだ場合、すばやく材料の発注計画や製品の生産計画の変更を行わないと、客先の注文に応えることができなくなりますので、材料手配の調達担当や生産管理の担当はこの情報をタイムリーに収集して変化に即応できる体制にしておく必要があります。
あまりに変動差が大きく、材料の手配や生産計画が物理的に追いつかないというような場合は、すぐに納入先や顧客へ連絡し、対応について協議する必要があります。土壇場で「対応できない」となると、内示をあらかじめ提示していた客先からすればなぜその時にすぐに言わないのか、ということになりトラブルになることがあります。
とはいえ、急増に対応できないとなったところで、客先側での生産数を落とすことができないことも多々あり、その場合は客先への報告前に休出・公出や稼働時間の調整、他の生産計画との組み換えなどによりどこまで対応できるかを明確にしておく必要があります。
生産能力については各工程や材料に能力を下げる要因となっているボトルネックとなる部分が存在しますので、その部分が解消されれば生産能力が上がるという部分を明確にし、状況によっては納入先の協力も得ながら対応していくことになります。
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