大学の体育会やサークルの違いを英語で言うと
大学における体育会はサークルとは違い、スポーツの種別ごとにひとつの部がその大学を代表する位置付けの課外活動です。競技の大半は男女別に分かれているため、体育会もそれに準じて分かれてはいても、基本的にひとつの競技に対してひとつの大学で体育会を名乗れる部は一つしかありません。この点は英語圏でも似た制度になっています。
例えば体育会サッカー部となれば、サッカーにおいてその大学を代表する部ということになり、大学間の大会にはこの部が出場し、体育会には他のサッカー部は存在しないことになります。一方、同じ大学にサッカーのサークルや同好会は多数併存しており、その数に制限もないことが一般的です。
- 大学の体育会やサークルの違いを英語で言うと|目次
英語のClubやTeamは体育会とサークルどちらにも使われる
こうした意味での体育会についてはUniversity's official clubsやofficial sports teams、あるいはUniversity's sports teamsといった表現方法がありますが、大学内のスポーツ制度やサークル活動が諸外国と日本とは少々異なるため、以下の補足が必要かもしれません。
clubsやteamsというだけでは大学を代表する体育会部活動とサークル・同好会のどちらも意味する場合があります。
英語 | 意味 |
---|---|
intercollegiate sport | 直訳すると大学間スポーツ、大学対抗のスポーツということになり、これを行うclubやteamが日本での体育会ということになります。入部には実技試験を伴うことが多く、誰でも入れるわけではないという特徴があります。 全米大学体育協会であるNCAA(読み方:エヌシーダブルエー。National Collegiate Athletic Associationの略)の運営する大会に出場することになります。プロの登竜門になったり、人気のアメフト等の競技はテレビ中継されたりすることが通例です。 |
intercollegiate sport athlete, intercollegiate athlete | 体育会所属の選手。履歴書や自己紹介書等ではintercollegiate sportをやっていたと言えば、サークルや同好会でのスポーツ経験ではないことを明確にすることができます。 |
intercollegiate sport team | 大学間対抗試合を行うスポーツチーム、つまり体育会の部に相当します。米国圏やアメリカ式の大学教育を受けている相手に対しては、これが誤解なく体育会に所属していたということを伝える表現となります。 |
intramural sports | 大学内でのスポーツのことで、大学を代表してトップを競う大学間スポーツとは異なるサークルや同好会。校内対抗試合やサークル内でスポーツを楽しむ活動全般を意味し、部によっては他校や学外のチームとも試合を行いますが、大学を代表しているわけではありません。 |
intramural sport team | 体育会と特に区別したい場合に便利な言い方です。intercollegiate sportを行っていたわけではないということを伝えたい場合に使用します。 |
sociey, group | どちらの用語も文化系、学術系等のサークルではよくみられる表現ですが、スポーツ系のサークルや同好会にもこの名称が使われることがあります。こちらの表現の場合、intercollegiate sportとは異なることが用語自体で判別することができます。大学を代表する体育会のクラブチームで、societyやgroupの名を冠していることはほぼありません。 |
university athletic league | 日本の大学の体育会部活動での試合を英訳する場合にあてられることがある言い回しです。University athleticが各大学を代表する競技者による対抗スポーツであることを表現しています。正確を期すなら、intercollegiate(体育会)かintramural(サークル)なのかを伝える必要はあるかと思います。 |
体育会への昇格
部活動が大学公認の体育会となるか否かは各大学の規定によりますが、体育会に所属する部活動は大学からサークルから異なる支援が受けられる反面、大学を代表する部であることから、練習量や規律等の面で大きな差があります。
つまり、体育会では部が頂点にある組織構造になっていますが、新種目も存在する為、それらを行う準体育会組織は、所属団体等の名称で体育会の組織に名を連ねていることがあります。競技団体としての基盤を備えていると判断されれば部に昇格するという仕組みになっています。
英語で体育会所属であることや、体育会所属メンバーであったことを伝えるには、日本と米国、英国などの諸外国の大学スポーツ制度の違いも踏まえる必要があります。
大学スポーツの考え方についても国が違うとかなり違いがみられます。日本では大学単位取得においても有望な体育会所属選手について特別な配慮がなされることがあるといわれていますが、米国の場合、学業における一定の成績や単位取得を維持することが部活動への参加条件としている場合が多々あります。
ビジネスにおいて諸外国の企業とやり取りする上で取引相手が同じスポーツの経験者だとわかると話が弾むこともありますが、どちらかというと今実際に楽しんでいるスポーツで一緒に汗を流す、観戦する等の機会をつくることのほうが親睦を深めるには有効ではあります。
こうした機会があった場合、相手がintercollegiate sport teamの競技者であったとか、あるいは体育会以外であまり存在しない部活動であった場合、かなり本格的に取り組んでいたものと推察することはできます。
スポンサーリンク