ねじとボルトは何が違いますか

2024年6月3日更新

ボルトは広い意味での「ねじ」の種類の一つで、厳密に言えば両者は同列で比較できる対象ではありません。

ボルトもねじの一種ということになります。

ねじとボルトの違い

ただ、「ねじ」を小ねじや止めねじ、タッピンねじといった意味合いで使う場合もあるので、それらとの比較ということで言えば、ボルトは一般的にナットと組み合わせて使うタイプのねじです。おねじであるボルトと、めねじであるナットを一組で使うものですが、小さいボルトの中にはナットを使わないものもあるため、この辺りは、そのボルトやねじがどういう状況で使われている用語なのかにもよります。

ねじとボルトの違い
ねじ 英語ではscrew。広義ではボルトもねじの一種類となる。狭義ではナットのように対になるめねじがなくとも締結可能な部品を言うが、めねじとセットで使うねじもあるので厳密な区分けではない。
ボルト 英語ではbolt。通常はおねじであるボルトと、めねじとなるナットを組み合わせて締結するねじのことを意味するが、ナットがないものでもボルトと呼ぶものがある。

ボルトといえば六角ボルトや、六角穴付きのボルト、アイボルト、アンカーボルトなどが有名ですが、いずれも高強度の締結を特徴とするねじです。使われる現場にもよりますが、ボルトといったときはたいていはある程度の大きさで、強度の要求されるものとも考えられるかもしれません。

ボルトとナットをセットで用いるとき、座面と締め込む部位との間に座金を入れることもあります。これはボルトに限らず、すべてのネジでもあり得る話ですが、この座金は気密性を保ち、ねじの頭部が締結対象にめり込んだり、あるいは振動などで緩んだりすることを防ぐためのものです。特に、締結対象の穴径がボルト径よりも大きい場合は、座金により安定させることが一般的です。

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