A6262とは|JIS規格材の特徴と物性

2024年2月24日更新

A6262とはJIS規格に規定されたアルミ合金のうち、シリコン−マグネシウムを添加元素の主体とした耐食性快削合金です。A2011に比べると耐食性や表面処理性に優れます。特徴を一言で言うなら、切削加工しやすい材料ということになります。A6061とほぼ同じ強度を持ちます。カメラ鏡胴、気化器部品、ブレーキ部品、ガス器具部品に使われます。

A6262の成分

シリコン、マグネシウムといった合金元素の比率が高くなります。ビスマスや鉛は、融点が低く、アルミには固溶しません。被削性を向上させるために添加されている元素ですが、これらの比率が高いと耐食性は低下していきます。

A6262の成分
合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Bi、Pb Ti その他 Al
個々 合計
A6262 0.40から0.8 0.7以下 0.15から0.4 0.15以下 0.8から1.2 0.04から0.14 0.25以下 Bi:0.4から0.7
Pb:0.4から0.7
0.15以下 0.05以下 0.15以下 残部

A6262の機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)

6000系のアルミ合金はマグネシウムとシリコンを添加して熱処理(溶体化処理、時効処理)を行うことで金属間化合物であるMg2Siを細かく析出させて、一定の強度を出すという発想の材料です。

A6262の機械的性質
アルミ材料記号 調質 引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び率(板1.6mm厚) 伸び率(棒φ12.7mm) ブリネル硬さ(10/500) せん断強さ(N/mm2 疲れ強さ(N/mm2 縦弾性係数(×1000)(N/mm2
A6262 T9 410 385 - 10 120 245 90 70

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