A6262とは|JIS規格材の特徴と物性
A6262とはJIS規格に規定されたアルミ合金のうち、シリコン−マグネシウムを添加元素の主体とした耐食性快削合金です。A2011に比べると耐食性や表面処理性に優れます。特徴を一言で言うなら、切削加工しやすい材料ということになります。A6061とほぼ同じ強度を持ちます。カメラ鏡胴、気化器部品、ブレーキ部品、ガス器具部品に使われます。
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A6262の成分
シリコン、マグネシウムといった合金元素の比率が高くなります。ビスマスや鉛は、融点が低く、アルミには固溶しません。被削性を向上させるために添加されている元素ですが、これらの比率が高いと耐食性は低下していきます。
合金番号 | Si | Fe | Cu | Mn | Mg | Cr | Zn | Bi、Pb | Ti | その他 | Al | |
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個々 | 合計 | |||||||||||
A6262 | 0.40から0.8 | 0.7以下 | 0.15から0.4 | 0.15以下 | 0.8から1.2 | 0.04から0.14 | 0.25以下 | Bi:0.4から0.7 Pb:0.4から0.7 |
0.15以下 | 0.05以下 | 0.15以下 | 残部 |
A6262の機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)
6000系のアルミ合金はマグネシウムとシリコンを添加して熱処理(溶体化処理、時効処理)を行うことで金属間化合物であるMg2Siを細かく析出させて、一定の強度を出すという発想の材料です。
アルミ材料記号 | 調質 | 引張強さ(N/mm2) | 耐力(N/mm2) | 伸び率(板1.6mm厚) | 伸び率(棒φ12.7mm) | ブリネル硬さ(10/500) | せん断強さ(N/mm2) | 疲れ強さ(N/mm2) | 縦弾性係数(×1000)(N/mm2) |
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A6262 | T9 | 410 | 385 | - | 10 | 120 | 245 | 90 | 70 |
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