クーリエとフォワーダーの違い|クーリエの意味
貿易の世界でのクーリエとは、いわゆる国際宅配便のことで、Door to doorと呼ばれる、送り主から送り先まで一貫した輸送サービスを手がける輸送業者のことを言います。英語ではcourierという綴りで表記されます。ほとんどが航空便での輸送となります。代表的なクーリエには、FedEx社やUPS、DHL、TNTエクスプレス等があります。
対して、フォワーダーとは空路、海路、陸路のそれぞれで最適な輸送方法をつないで目的地までの輸送アレンジを行う輸送業者のことを言います。海外貿易を行う会社のほとんどは、その輸送をフォワーダーに依頼しています。フォワーダーは、荷主の要望にしたがって、船や航空機の貨物スペースのブッキングや接続のアレンジ、通関等をすべて一貫して請け負います。
一般的に、海外へ物を送りたい、という場合は、このクーリエかフォワーダーのどちらかの会社に依頼することになります。一部、両方手がけている会社もありますが、海外輸出を行う場合、主に荷量によって使い分けられています。
貿易を行っている方にとっては自明のことではありますが、両者の特徴やメリットを以下にまとめてみます。
クーリエにしても、フォワーダーにしても価格については相手によって異なります。つまり、頻繁に、あるいは大量に依頼する上得意の顧客に対する価格というのは安くなる、ということです。
会社によっては、毎年、フォワーダーからいっせいに見積もりを取得し、そこで起用するフォワーダーを決定するという方式をとるところもあります。
クーリエとフォーワーダーの比較
クーリエの特徴
納入までのスピードが速く、こちらのドアから配達先のドアまでの一貫輸送を標榜するだけあって、国際間であっても「宅配」としての使い勝手がよい。また重量があまりない場合、金額もフォワーダーより安くなる。反面、一定重量を超えると料金は高額になりがち。大量の物品をやり取りする貿易には向かない。
対応できる地域はクーリエの営業エリアに限られる為、事前確認要。簡易通関的な制度を使うため、通関が速い反面、送ることができものに制限がある。金額についても、あまり高額なものには向かない。輸入規制をはじめ、様々なライセンスが必要な地域への輸送は難しいことがある。書類関係の輸送ではダントツに使い勝手がよい。輸送トラブル発生時の対応はまちまち。個別対応はなかなか難しい。
フォワーダーの特徴
自由度が高く、世界中どこへでも輸送アレンジを依頼できる。三国間貿易をはじめ、複雑な貿易取引にも対応でき、重量物から軽量物まで、陸・海・空すべての輸送手段を複合的に組み合わせて輸送アレンジが可能。
輸送トラブル発生時についてはフォワーダーにもよるが、きめ細かいアフターフォローを行うところもあり、臨機応変に対応してくれるところが多い。個別対応をしてくれる。
このように貿易実務の世界では、クーリエとフォーワーダーは貨物の種類や目的によってうまく使い分けられています。
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