入り数の英語表記
入り数(読み方:いりすう)とは収容数とも言いますが、英語で表記するとSNP(Standard Number of Package)となります。製品や商品が1箱あたり何個入っているか、を意味しています。入り数が10となっていれば、梱包単位となる最小の箱の中に10個の製品が入っているということになります。箱あたり収容数10という言い方もできます。
1箱当たりの入り数は梱包仕様書や梱包指示書、パッキングスタンダード等で取引開始前には荷姿とともに決定しておく必要があります。売り手が買い手に対して申請を提出して承認を得てから開始するものもあれば、見積もり段階ですでに決まっており、その単位での輸送費も織り込まれているケース等様々です。通常は、発注もこの入り数を崩すことなく、1箱10個入りなら、10個単位でオーダーするということになります。
箱数と個数の対応関係
倉庫等、物流分野では輸送する箱数でコントロールすることも多く、補充発注する担当では個数で取り扱うといった違いはありますが、1箱に入っている入り数というのは一度決めたら変更せずに運用していくことが多いといえます。大量の受発注を行う業界では、システムへ何らかのマスタとともに登録されていることが一般的です。
入り数や収容数が違っていたというような物流品質のクレームは業界によっては多々存在します。例えば1箱100個入りなのに、99個しか入っていないかった、あるいは逆に101個はいっていたというようなものです。
こうしたNGが明確にわかるのも、1箱に何個入っているかが登録されている為ということもできます。入り数に関する情報は一元的に管理されていることが多いのはこうした事情もあります。
入り数はコスト低減に効く
入り数や収容数の変更は輸送費の削減、CRでもよく検討がなされる項目です。流通量の多い製品の場合、例えば、1箱10個入っているのと12個入っているのとでは、一見微々たる違いですが、輸送量が多くなってくると違いが出てきます。
1箱の輸送費が工場から販売店まで仮に100円としましょう。そうなると、1箱10個の入り数ならば、1個で10円の輸送費です。月に10万個流通するなら、この製品は100万円の輸送費ということになります。これが1箱12個入りに増やすことができると、1箱100円÷12個≒8.3円が1個当たりの輸送費です。流通量が同じ10万個なら、83万円の輸送費となり、100万円−83万円=毎月17万円のCR(原価低減)効果が出るという計算になります。
流通量がさらに多い、あるいは入り数・収容数の効率をさらに高めるというような工夫ができるとコスト低減の効果はさらに高まります。
輸送費を負担するのが買い手なのか、売り手なのかは契約によりけりかと思いますが、どちらにしても毎日・毎月かかるコストが販売期間中は継続的に下がることになるため、このタイプのCRは積もり積もるとかなりの効果金額になることがあります。
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