ピーク数とは

2014年5月6日更新

ピーク数は、英語ではpeak volumeと書かれますが、自動車部品業界で使われる場合、納入している部品の流動数のうち、月間最大数のことをピーク数と呼ぶことがあります。

大半の部品にはピーク数が設定されることになり、この数字以内のオーダーであれば、原則的に生産能力をオーバーすることはないというものですが、ピーク数をきちんと管理しないと容易に数量をオーバーしてしまい、自社部品を製造するためにさらに仕入先から材料・部品を購入している場合、これらの対応が間に合わず、ショートしてしまう危険性があります。

ピーク数管理をきちんとしている会社であれば、これを変更する場合、何らかの社内文書で数値を管理しています。

なお、部品の生産能力がどれくらいあるかについては、キャパシティの調査依頼として自動車メーカーから依頼を受けることがありますが、ピーク数を超えていなければ原則的に対応は可能な理屈です。ただし、多くは工数がどれくらいかかるのかといった部品が仕上がるまでの工程についてまで調査項目があるため、単にピーク数の範囲内かどうかを見るだけではすまないことが大半です。

ピーク数変更を行う場合、場合によっては増面と呼ばれる金型の増設や生産ラインの増強を行う必要が出てきます。この場合、客先である自動車メーカーに金型の費用を負担してもらうこともあります。

スポンサーリンク

>このページ「ピーク数とは」の先頭へ

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集