打ち切り連絡とは

2014年5月6日更新

量産品として流れていたものが終了することを「打ち切り」と呼びます。英語ではbuild out(ビルドアウト)と表現しますが、自動車部品メーカーにとっては非常に大きな意味を持つ言葉です。量産品のオーダーが単に減少したり、一時的になくなったりしているだけなのかということと、打ち切りになっているのかは明確に区別しておかねばなりません。多くの車種は一定期間経過すると生産を終了するため、その部品を供給するメーカーにとってこの打ち切りは宿命とも言うべきものです。ちなみに、打ち切り連絡やそれを行うための連絡書のことを、build out noticeと呼ぶこともあります。

このため、客先である自動車メーカーから打ち切りの連絡があった場合には、社内でも関係部署へ「打ち切り連絡」を行う必要があり、多くの場合、社内文書や連絡書の形にして記録しています。

打ち切りがあった後は、その部品の在庫状況や現在生産している仕掛かり品の数や状況、仕入先に部品や材料を発注している状況、仕入先での生産状況などを調査し、場合によっては在庫分の引取りをお願いすることもあります。

他の業界と比べても、自動車部品業界の場合、量産品では非常に多くの製品が流れるため、どの段階で打ち切ったとしても、何らかの部分で在庫が残ることが大半です。

今後流れないとしても、いわゆるアフターサービス用途の補給品(補用品)として10年間はオーダーが入ることもあり、この補給品として流れる可能性があるかどうかも情報として調べて関係者に連絡しておく必要があります。

下請け企業にとってはこのアフターサービスパーツ用の金型も、いつ注文が来るかも分からない状態で長期間にわたり保管することを求められるため、自動車部品によっては、金型の置き場だけでなく帳簿を圧迫することにもなっています。

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