金型命数を英語で言うと
金型命数をどういう意味で用いているのかによります。
金型の数え方をいっているのであれば、金型の数え方は1面、2面、といった「面」を割とよく使います。この場合、金型がひとつであれば、1 moldや1 dieといった数え方になります。日本語では「金型」と一つのくくりになっていますが、英語の場合、金型は、プレス型などのDieと、樹脂型や粉体成型用の型などのMoldとに分けて表現されます。なお、蛇足ですが、金型技術の世界では、これらをカタカナで表記した場合、英語で表記した場合とは意味が異なることがありますので要注意です。
一方、命数を寿命の意味で使っているのであれば、金型命数とは金型の寿命(ライフ)ということになります。金型をどれくらい使うことができるか、といってもよいかもしれません。技術的にどれくらい使うことができるかの寿命と、帳簿上での耐用年数の二種があります。
減価償却のときなどに使われる耐用年数としてはuseful lifeが使われますが、寿命や技術的にどれくらい使えるかを示す耐用年数にはexpected lifetime、working lifetimeといった表現をよく見ます。
expected lifetime of moldやuseful life of moldのほか、mold lifeもしくは、die lifeといったシンプルな使われ方もあります。mold life expectancy(金型想定寿命)という言い方もよく見られます。
金型の寿命は分野にもよりますが、ショット数が何回なのか、つまり何回成型できるのかによって表現されることがあります。アルミ用のプレス型であれば10万ショットといった具合です。一方、一定年限を寿命として形式上定めることもあります。
金額が高額になることもあり、金型の多くは固定資産として扱われますが、この際も減価償却を用いて費用計上することになります。このため、型の費用を請求する場合も、一括払いで行う場合と、分割払いで行う場合とがあり、分割の場合、どれくらいの期間に分けて支払うか、つまり償却にどれくらいの期間をかけるかという問題が出てきます。日本の場合、税務上、一般的な金型の耐用年数が2年に設定されているため、償却も24ヶ月で行うことが多いですが、償却=所有権の移転というわけではないことに注意する必要があります。
なお、金型での「償却」は有形の固定資産となる為、depreciationの用語が使われます。
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