MC10、ZE41A(マグネシウム合金鋳物)の物性、成分、組成、機械的性質、硬度|マグネシウム合金鋳物の種類、特性や用途
MC10はマグネシウム合金のうち鋳造品のJIS記号であり、ASTMではZE41Aとなります。ZE系はジルコニウムとレアアースを合金元素としたタイプです。ISOでの材料記号は、MgZn4RE1Zrとなります。
高温環境で使用しても、強度が低下しにくいことで知られるグレードで、耐熱用鋳物、部材として使われ、耐圧性のよさを活かした耐圧鋳物ハウジング、ギヤボックスの用途もあります。鋳造性、溶接性も良好な材料です。規格では砂型、金型、精密の3類型あります。
MC10、ZE41Aの成分、組成
RE※はRare earthの略でイットリウムを除く希土類元素となります。MC10、ZE41Aの場合、このREの部分はほとんどがCe(セリウム)となります。
マグネシウム合金鋳物 | 化学成分 | |||||||||||||||||
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Mg | Al | Zn | Zr | Mn | RE※ | Y | Ag | Si | Cu | Ni | Fe | その他 | ||||||
MC10、ZE41A | 残部 | − | 3.5から5.0 | 0.4から1.0 | 0.15以下 | 0.75から1.75 | − | − | 0.01以下 | 0.10以下 | 0.01以下 | 0.01以下 | 0.01以下 |
MC10、ZE41Aの引張強さ、耐力、伸び、硬度、熱処理、溶体化処理|機械的性質
マグネシウム合金鋳物 | 熱処理、調質の内容 | 記号、質別記号、調質記号 | 引張試験 | 硬度 ブリネル硬さ HBW |
溶体化処理 | 時効硬化処理 | |||||
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引張強さ N/mm2 |
耐力 N/mm2 |
伸び % |
温度 ±6℃ |
最高温度 ℃ |
時間 h |
温度 ±6℃ |
時間 h |
||||
MC10、ZE41A | 時効硬化処理 | MC10-T5 | 200以上 | 135以上 | 2以上 | 55から70 | - | - | - | 329 | 2 |
MC10、ZE41Aの熱伝導率、電気伝導率、熱膨張係数、比熱、比重、密度
熱による影響や電気特性をより詳細に見ていくと以下の通りとなります。
マグネシウム合金の種類 | MC10、ZE41A |
---|---|
液相線温度(℃) | 645 |
固相線温度(℃) | 525 |
凝固温度範囲(℃) | 120 |
溶融潜熱(kJ/kg・K) | − |
比熱(kJ/kg・K)(室温) | − |
熱伝導率(W/m・K)(20℃、砂型) | T5: 123.1 |
電気伝導度(20℃、%IACS) | - |
熱膨張係数(μm/m・K)(20℃〜100℃) | - |
比重、密度(g/cm3)(20℃) | 1.82 |
縦弾性係数(kN/mm2)(20℃) | 45 |
横弾性係数(kN/mm2)(20℃) | 17 |
鍛造温度(℃) 砂型 金型 |
750から820 |
「JIS H 5203 マグネシウム合金鋳物」に規定のある材料記号
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