TF345NPRCの成分、引張強さ、耐力、伸び、機械的性質、耐食性|チタン鍛造の特徴と規格

2014年4月10日更新

TF345NPRCはチタンの鍛造品で、チタン14種とも呼ばれます。耐食チタン合金に分類され、チタン合金とするために意図的に添加する元素としては、ルテニウム、パラジウム、クロム、ニッケルの4種類となります。不純物については、他のチタン材と同様に酸素、鉄、水素、炭素、窒素の量が制御されています。なお、このグレードは降伏点(耐力)の下限と上限が指定されているため、破壊強度など計算が必要な構造部材としても使いやすいかもしれません。

耐食性に優れており、特に耐すきま腐食性が高い為、機械部品や入り組んだ箇所等にも用いることができます。

材料そのものが鋼材のように安価ではありませんので、使いどころは選びますが、用途として特殊な耐食性、比強度が必要な箇所に用いられることがあります。化学装置全般、石油精製装置、パルプ製紙工業装置等が知られます。

TF345NPRC(チタン14種、鍛造)の成分、材質

TF345NPRCの成分、材質(単位:%)
種類 N C H Fe O Ru Pd Cr Ni Ti
TF345NPRC 0.03以下 0.08以下 0.015以下 0.30以下 0.25以下 0.02から0.04 0.01から0.02 0.10から0.20 0.35から0.55 残部

TF345NPRC(チタン14種、鍛造)の機械的性質|引張強さ、耐力、伸び、絞り

TF345NPRC(チタン14種、鍛造)の機械的性質|引張強さ、耐力、伸び、絞り
種類 引張強さ(MPa) 耐力(MPa) 伸び(%) 絞り(%)
TF345NPRC 345以上 275から450 20以上

JIS規格に定められている純チタン、チタン合金の種類

チタンの鍛造品

チタンの鋳物

チタンの展伸材

展伸材とは、スポンジチタン、チタンインゴットを経て、板材、条材、シームレスパイプ、管、棒材、線材などに加工された状態のチタン材料のことです。チタンの材料記号には下記のような法則があります。

TP 板、熱間圧延は末尾にH、冷間圧延は末尾にCがつきます。例:チタン1種の熱間圧延板はTP270H
TR
TTP、TAT、TATP 継目無管(シームレスパイプ、シームレス管)
TTH、TATH 熱交換器用チタン、熱交換器用チタン合金管
TB、TAB
TW、TAW

チタン合金別の特性

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