貨物室での飛行機の温度はどれくらいか

2024年5月13日更新

フレイター(貨物専用機)の場合、温調対応で空調をつけるとメインデッキの内部での温度は4℃から29℃の間といわれています。

航空機の貨物室の温度は一定の範囲で制御されているが結露に注意

高度1万メートルでは、機外の外気温は−50℃にも達するといわれるほどの極寒ですが、これでは貨物の種類によってはダメージを受けて使い物にならなくなってしまいます。船便の輸送がどちらかというと暑さとの戦いになりますが、航空便の場合は貨物によっては快適な温度帯ということになります。なお、ペットや家畜などの生き物を輸送する場合はさらに温度管理によって20℃前後に維持されることになります。

また機内の湿度は20%以下が一般的とされますが、通常は湿度管理を行う設備は付属してしません。

温度変化により結露が発生し、それが蒸発して湿度がかなり変わることがあるので、場合によっては飛行機の温調対応に頼らず、温度の範囲が管理できるパレットや機材ごと輸送するという方法もあります。

輸送中の品質劣化を確認するために、輸送トライ等を行う場合は、通常輸送で船便を使うのにエアー便でテストすると温度や湿度環境がかなり異なるので、いざ船便で輸送してみると異なる結果が出ることがある点に留意が要ります。

同じ海外輸送でも、海上輸送と航空輸送は貨物が受ける環境の影響がかなり異なることを念頭に置いておく必要があります。

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