コンテナにはパレット数はどれくらい入るか
コンテナに入るパレット数には上限があり、標準的な1メートル×1メートル×1メートルのパレットであれば、20フィートコンテナの2段積みで20パレット、40フィートコンテナの2段積みで40パレット入ります。
コンテナの種類 | 積載可能重量の目安 | パレット積載上限の目安 |
---|---|---|
海上コンテナ20フィート | 18トン〜22トン | 最大20パレット(平積みで10パレット) |
海上コンテナ40フィート | 21トン〜27トン | 最大40パレット(平積みで20パレット) |
鉄道コンテナ12フィート | 5トン | 6パレット |
鉄道コンテナ20フィート | 9トン | 10パレット |
航空コンテナ(ULD) | − | 1パレット〜3パレット |
ただしこれは容積だけの話で、コンテナには構造上、安全上の理由から重量の上限が決められています。20フィートコンテナで約21トン、40フィートで約23トンが目安となる重量制限値です。つまり、1パレット900キロの製品であれば、40フィートコンテナに40パレット入れることはできない、ということになります。900×40=36トンを超えてしまうためです。
コンテナに何パレット載せられるかというのは、コストに直結する話で製品1個あたりに載ることになる輸送費が変わってきます。大型の1点ものの場合は輸送費がそのまま載りますが、大量輸送する場合はパレット当たりの輸送単価を算出して、パレットに何個の製品が積載可能かを割り出すことで製品当たりの輸送費が計算できます。
また、昨今のコンテナ不足や安定しない航路の影響で、十分なブッキングができない場合、限られたスペース内に積載可能なパレット数から載せるものを厳選しないといけない場合も出てきます。
二段積みできるか平積みか
また、コンテナ内で2段積みできるかどうかはパレタイズ時の強度のほか、積み荷となる製品の特長にもよります。危険物では積載時に距離をあけることが義務付けられているものがあり、こうしたものは二段に積むことができないほか、紙袋などの原料関係は単にパレタイズしただけでは下部の袋が上に積まれたパレットの重さに耐えられず、破裂、つまり破袋することがあります。
通常の段ボールでのパレタイズでは800キロ等の重量のあるパレットを2段積みできるのはきちんと補強材を使っている場合で、使用している箱もフルートが二重になっている等強度保証があるものに限ります。こうしたことから、コンテナ内でのパレット数の試算は、2段積みができるのか、平積みしかできないのかという点を確認する必要があります。
積み込み、荷下ろし等の荷役で扱える重量
さらに、1パレットの重量上限は、フォークリフトの積載能力の限界から、一般的には1000キロ、つまり1トンが限度とされますが、これはカウンターリフトと言われる重量物の運搬に優れたタイプのフォークリフトを使った場合です。重量物に特化した高性能のリフトを持っている会社であれば、2トン〜20トンもの重量物を運べるものを備えていることもありますが、通常のトラックからの荷下ろしや積み込みの荷役作業には使われません。
倉庫やデポで主流になりつつあるリーチリフトだと、種類やメーカーにもよりますが、500キロ〜800キロ程度のものがよく使われます。したがって、貨物がパレット単位で積み込み、荷下ろしされ、運搬される区間で重量オーバーしないかどうかという点も加味してパレットの重量は決める必要があります。
航空輸送の場合
なお、エアー便での輸送の場合は、FCLというような概念が依頼主にはないため、コンテナにどれくらいのパレットが入るかという点よりも必要な区間での航空輸送のスペースをブッキングできるかどうかという点のみが関心事になります。
航空機に搭載する場合は、コンテナはULD(Unit Load Device)と呼ばれ、その中にパレット単位で積載される場合と、ほぼパレットのまま積載される場合があります。一般には貨物専用機ではない限り、旅客機の貨物スペースを使用する為、積載量には限度があり、航路によっては季節柄混雑する便に積載できないということも発生します。
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