プロフォーマインボイスのテンプレート
プロフォーマインボイス(Proforma Invoice)とは、インボイス(通関、請求に使う送り状や請求書のこと。貿易には必須)に先立って送る仮のインボイスのことですが、これを見積書や注文書のかわりに使うこともあります。国によっては輸入の前に、輸入許可が必要であったり、この書類そのものを輸入通関に使うこともあるため、客先から提示を求められることがあるかもしれません。
下記の雛形の例にあるとおり、プロフォーマインボイスも、インボイスと中身はほとんど同じです。
注文書として使う場合は、相手からもらったプロフォーマインボイスにサインをして、このとおりに発注したいと意思表示をすれば、注文書と同じ効力を持ちます。
見積書として使う場合も、これを相手に提示し、サインをして返してもらえば発注書に早代わりします。
これを使う利点としては、貿易条件にもとづき、輸送費や保険費用などについての費用も合算値で明確になっているため、実際の請求書(インボイス)に限りなく近いものになるという点です。通常の見積書(Quotation)だと、製品の単価しかわからないことも多く、もともと先方でプロフォーマインボイスが必要なのであれば、発注も見積もりもすべてこれ一通で代用してしまうことができます。
ただし、プロフォーマインボイスを実際に注文書として使う場合は、日本への輸入通関の際に日本の法令に応じた諸税、たとえば消費税なども加算されていきますので、これらについても織り込む必要があります。
下記のプロフォーマインボイスの例では、顧客側から貿易条件をさまざまなパターンにした場合の見積り依頼があり、先方で製品の実際の単価や諸費用を見てから貿易条件を決めたいという申し出に基づき、輸送費や保険費用も記載したパターンです。(あまりやらないとは思いますが、下記では銀行振り込み手数料の金額も項目を立てて明示しています。)
プロフォーマインボイスの項目説明
タイトル
Proforma Invoiceと明記します。人によってはプロフォルマインボイスと発音することもあります。
日付
用途にもよりますが、基本的には発行した日を記載します。/p>
番号
書類の通し番号をこれにもつけておきます。あとでどのプロフォーマインボイスなのかわかるようにするためです。
宛先(と住所)
社名と住所のほか、相手の担当者名を明記します。
自社名(と住所)
貿易書類の場合、レターヘッドの最上部につけることが多いです。
P/O No.
POが先に発行されている場合は、そのPO番号を書きます。
貿易条件
このフォーマットの例では、合計の部分に記載しています。
輸送と保険の条件
インコタームズによって自動的に決まりますが、一応明記します。輸送費のほうは、Freight prepaidかFreight collectの二通りあります。保険のほうも、Buyerがカバーするのか、Sellerがカバーするのかの二通りです。
支払い条件
後払いの場合、期日を何の書類の日付から起算するのか、という点も明記します。AWBやB/Lの日付から30日以内といった指定のされ方が多いかもしれません。
納期・納入日
不明な場合は、To be determinedやWill be confirmedと書いておくことも可です。
原産地表記
JAPANESE ORIGINと書かれている部分です。原産地がどこのなのかを輸入時に明確にすることを求められることも多いため、記載しておくと良いでしょう。国によっては原産地証明書も必要となります。
サイン(署名)
発行者のサインのほか、バイヤー側のサインをもらう欄もつけておき、返信をもらうことでこの内容でOKですという承諾をもらったことになります。
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