SAPH310の成分、引張強さ、降伏点、伸び、板厚、曲げ性

2013年2月1日更新

高張力鋼板であるSAPH材の中では引張強さが310N/mm2以上に設定されており、伸びが大きい半面、引張強さは最も弱くなります。伸びは4種類中、最も大きいため、延性に優れ、衝撃を受けた際もしなやかに吸収できる素材であることがわかります。SAPH材は鋼板としては、薄板を前提につくられた規格でもあります。選択の際は、厚みとともに、引張強さと伸びのバランスを見て選んでいくことになります。

SAPH310の引張強さ、耐力、降伏点、伸び

SAPH310の機械的性質(引張強さ、耐力、降伏点、伸び)
種類 引張強さ(N/mm2 降伏点もしくは耐力 伸び(%) 引張試験片
厚み(mm) 厚み(mm)
6.0未満 6.0以上8.0未満 8.0以上14以下 1.6以上2.0未満 2.0以上2.5未満 2.5以上3.15未満 3.15以上4.0未満 4.0以上6.3未満 6.3以上14以下
SAPH310 310以上 (185)以上 (185)以上 (175)以上 33以上 34以上 36以上 38以上 40以上 41以上 5号試験片圧延方向

SAPH310の成分

SAPH310の成分規定
鋼板の記号 成分・組成
P(%) S(%)
SAPH310 0.040以下 0.040以下

SAPH310の曲げ性

SAPH310の曲げ性
鋼板の記号 曲げ角度 内側半径 曲げ試験片
厚み(mm)
2.0未満 2.0以上
SAPH310 180° 密着 厚さの1.0倍 3号試験片、圧延方向に直角

SAPH310の板厚について

SAPH310の板厚の種類(1.6mm以上14mm以下)
板厚(単位:mm)
1.6
1.8
2.0
2.3
2.5
2.6※
2.8
2.9※
3.2
3.6
4.0
4.5
5.0
5.6
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0
11.0
12.0
12.7
13.0
14.0
15.0
16.0

「JIS G 3113 自動車構造用熱間圧延鋼及び鋼帯」に規定のある材料記号

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