SAPH440の成分、引張強さ、降伏点、伸び、板厚、曲げ性
SAPH440はJISでは4種類が規定されているSAPH鋼板としては、最も引張強さに優れた鋼種となります。ハイテン材、高張力鋼板として引張強さとともに、厚みに応じた伸びの値が設定されており、衝撃強度についても考慮されている鋼材といえます。軽くて高品質な鋼板として、強くてしなやかであることが求められる局面で威力を発揮するのがSAPH鋼材の特徴といえます。
SAPH440の引張強さ、耐力、降伏点、伸び
種類 | 引張強さ(N/mm2) | 降伏点もしくは耐力 | 伸び(%) | 引張試験片 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
厚み(mm) | 厚み(mm) | ||||||||||
6.0未満 | 6.0以上8.0未満 | 8.0以上14以下 | 1.6以上2.0未満 | 2.0以上2.5未満 | 2.5以上3.15未満 | 3.15以上4.0未満 | 4.0以上6.3未満 | 6.3以上14以下 | |||
SAPH440 | 440以上 | 305以上 | 295以上 | 275以上 | 29以上 | 30以上 | 32以上 | 33以上 | 34以上 | 35以上 | 5号試験片圧延方向 |
SAPH440の成分
鋼板の記号 | 成分・組成 | |
---|---|---|
P(%) | S(%) | |
SAPH440 | 0.040以下 | 0.040以下 |
SAPH440の曲げ性
鋼板の記号 | 曲げ角度 | 内側半径 | 曲げ試験片 | |
---|---|---|---|---|
厚み(mm) | ||||
2.0未満 | 2.0以上 | |||
SAPH440 | 180° | 厚さの1.0倍 | 厚さの1.5倍 | 3号試験片、圧延方向に直角 |
SAPH440の板厚について
板厚(単位:mm) |
---|
1.6 |
1.8 |
2.0 |
2.3 |
2.5 |
2.6※ |
2.8 |
2.9※ |
3.2 |
3.6 |
4.0 |
4.5 |
5.0 |
5.6 |
6.0 |
7.0 |
8.0 |
9.0 |
10.0 |
11.0 |
12.0 |
12.7 |
13.0 |
14.0 |
15.0 |
16.0 |
「JIS G 3113 自動車構造用熱間圧延鋼及び鋼帯」に規定のある材料記号
スポンサーリンク
>このページ「SAPH440の成分、引張強さ、降伏点、伸び、板厚、曲げ性」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- 鋼、鉄、鋳鉄はそれぞれ何が違うか
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
- 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
- 金属単体の比重、密度の一覧表
- 金属の融点、沸点の一覧表
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 金属材料の硬度の一覧と比較
- 鉄鋼材料の種類
- 炭素鋼と合金鋼の違いと使い分け
- 合金元素の果たす役割
- 鉄鋼、炭素鋼、合金鋼の焼入れ深さ
- 焼入れ性とは