SPFC780Yの規格、比重、成分、引張強さ、曲げ性、板厚公差
SPFC780Yは低降伏型のハイテン材で、引張強さの下限を780MPaに持ちます。ここまでの引張強さとなると、冷間圧延ハイテン材の独擅場で、熱延ではここまでの引っ張り強度を規格として持つ鋼種はありません。また降伏点を下げてあるため、590クラスの降伏点とほぼ同じになっています。
SPFC780Yの比重
基準となる比重は、他の圧延鋼板と同様、7.85となります。
SPFC780Yの成分
SPFC780Yには成分の規定がありません。受渡し当事者間で別途成分値の納入仕様について取り決めてもよいことになっています。
SPFC780Yの引張強さ、降伏点、耐力、伸び
| 鋼板、鋼材の種類 | 引張強さ（N/mm2） | 降伏点、耐力（N/mm2） | 伸び（％） | |
|---|---|---|---|---|
| 厚さ（mm） | ||||
| 0.8以上1.0未満 | 1.0以上2.0以下 | |||
| SPFC780Y | 780以上 | 365以上 | 13以上 | 14以上 |
SPFC780Yの曲げ性
| 鋼板の記号 | 曲げ角度 | 曲げの内側半径 | 曲げの試験片 |
|---|---|---|---|
| SPFC780Y | 180° | 厚さの3.0倍 | 三号試験片。圧延方向に直角。 |
SPFC780Yの板厚
| 板厚（単位：mm） |
|---|
| 0.8 |
| 0.9 |
| 1.0 |
| 1.2 |
| 1.4 |
| 1.6 |
| 1.8 |
| 2.0 |
SPFC780Yの板厚の公差
| 板厚（mm） | 板の幅（mm） | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 630未満 | 630以上1000未満 | 1000以上1250未満 | 1250以上1600未満 | 1600以上 | |
| 0.80以上1.00未満 | ±0.09 | ±0.10 | − | ||
| 1.00以上1.25未満 | ±0.10 | ±0.12 | − | ||
| 1.25以上1.60未満 | ±0.12 | ±0.15 | − | ||
| 1.60以上2.00未満 | ±0.14 | ±0.16 | − | ||
幅そのものの寸法許容差については、1250未満の幅で＋7、0、1250以上の幅で＋10、0の公差となっています。鋼板の長さについての許容公差については、いずれもマイナス方向は0、プラス方向は長さに応じて、2000ミリ未満は+10、2000以上4000未満は+15、4000以上6000以下は＋20となっています。
「JIS G 3135 自動車用加工性冷間圧延高張力鋼板及び鋼帯」に規定のある材料記号
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