STB510の規格、成分、比重、重量等
STB510はSTB鋼管として規格化された3種類の炭素鋼鋼管のなかでは最も強度に優れ、ミニマムの引張強さは510MPaとなります。硬度はロックウェル硬さ(HRBSもしくはHRBW)で92以下(3点平均値)となります。またこのグレードの熱処理については、焼きならしのみとなります。成分値としてはマンガンの量が多いタイプで、炭素量は0.25%以下の低炭素鋼となります。
STB510の成分、材質
鋼管の種類 | C | Si | Mn | P | S |
---|---|---|---|---|---|
STB510 | 0.25以下 | 0.35以下 | 1.00から1.50 | 0.035以下 | 0.035以下 |
STB510の比重
比重は7.35となり、単位質量についても1cm3あたりの鋼材で7.35gとなります。
STB510の重量
重量についてもJISで規格化されており、1メートルあたりの重さについては、STB鋼管(ボイラー・熱交換器用炭素鋼鋼管)の重量を参照ください。
STB510の機械的性質|引張強さ、降伏点、耐力、伸び
STB鋼管の種類 | 引張強さ N/mm2 |
降伏点、耐力 N/mm2 |
伸び(%) | ||
---|---|---|---|---|---|
外径10ミリ未満 | 外径10ミリ以上20ミリ未満 | 外径20ミリ以上 | |||
11号試験片 | 11号試験片 | 11号試験片 12号試験片 |
|||
STB510 | 510以上 | 295以上 | 17以上 | 20以上 | 25以上 |
STB510の伸び
STB鋼管の種類 | 1ミリを超え2ミリ以下 | 2ミリを超え3ミリ以下 | 3ミリを超え4ミリ以下 | 4ミリを超え5ミリ以下 | 5ミリを超え6ミリ以下 | 6ミリを超え7ミリ以下 | 7ミリを超え8ミリ未満 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
STB510 | 16 | 18 | 19 | 20 | 22 | 24 | 25 |
「JIS G 3461 ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管」(2012年)に規定のある材料記号
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