レスターの意味とは

2021年11月16日更新

製造業や生産管理分野でレスターと言われた場合、多くはレスター伝票のことを意味しています。どの伝票をレスターと呼ぶかは会社によりけりな部分があります。一例としては、納品書をレスターと呼ぶことがあります。

そもそも納品書がなぜレスターかといえば、レスター工業の帳票を使っているからです。同社は帳票や伝票のフォームを手掛けるパイオニア企業で、たとえば点線で切り離せる伝票やシールがついているものなど、様々な「紙」で造られた伝票や帳票類がビジネスや業務の事務現場では不可欠になりますが、それらを製造しているメーカーとなります。したがって、納品書以外のものをレスター伝票にて使用している場合は、そうした伝票をレスターと呼ぶことがあります。ただし、多数の伝票類をすべてレスター工業製のものにしている場合は、どの伝票を意味しているか分からなくなりますので、この呼び方を採用しているケースは、一部だけをレスター社のものにしているという場合です。

ただ、昔はレスター工業の納品書を使っていたので、納品書をレスターと呼ぶが、今は別の納品書のフォーマットを使用しているのに名称だけがそのままレスターとして残っている場合もあります。こうなってしまうと各企業の文化の一種で、社内用語となりますので、社外にはとうてい通じない用語となります。自社内や緊密なやり取りのある取引先にしか通じない用語のひとつの典型例と言えるのかもしれません。

昨今は紙伝票を電子化してペーパーレス化する動きも活発化していますので、独自の紙サイズやデザイン、フォーマットを持っている帳票や伝票を減らす動きもありますが、企業間の取引ではなかなか変えることが難しい事情があったり、使用目的によっては電子データよりも使い勝手が良いという帳票については、紙での提供が今後も続くことが予想されます。

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