サプライチェーンの上流と下流を英語で言うと

2020年10月19日更新

サプライチェーンの上流と下流はどこからみた上と下なのかわかりにくいですが、流れとしては、製品を作る材料となる原材料の供給部門が川上であり上流となります。この川の流れにのって、原材料が部品に、部品が製品になって最終的には消費者がいる川下である下流に流れていく形です。英語でこの上流と下流を表現すると下表のようになります。

川の位置 英語 内容
上流 upstream supply chain 原材料、川上
下流 downstream supply chain 最終消費者、川下

この用語は川上からはじまる原材料から製品が使われる最終消費者までの供給活動の連鎖を意味しています。使う際は、自分から見た上流なのか下流なのか、例えば相手が他社ならば相手から見た上流か下流かを混同しないように留意する必要があります。

   

製造業の分野によってもこの長さやリードタイムはまちまちですが、おおもとをたどっていくと原材料メーカーというのは分野ごとに見ても数が絞られていきます。一時期、川上から川下までのサプライチェーンすべてを自社に取り込んで商売をするという流れが商社を中心に流行ったことがありましたが、原材料と販路を抑えてしまえるというのはどのビジネスでも強みのひとつとなります。

 

工業製品をはじめ、戦略物資といわれるような材料を使用する製品の場合、国家間の利害関係や政策の変更で材料の調達が難しくなり製造不能に陥ることがあります。このため、単にコストだけの問題ではなく、安定調達の視点でも検討が必要です。

一般に企業間の力関係が調達や価格交渉力にも影響してきますが、おおもとの原材料や、最終消費者の一歩手前は巨大なメーカーが多く立場も強いため、間に挟まれている企業が価格交渉を自らの意思で行っていくのは困難なケースが多いです。例えば、原材料メーカーが値上げするとの通知を行ってきた場合、中間でそれらを購入している会社は拒むことが困難であったり、拒否した場合は調達自体ができなくなるといった具合です。

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