並目ねじと細目ねじの図面表記

2024年6月3日更新

並目ねじと細目ねじは図面上の表記方法の違いから見分けることができます。ねじの規格サイズ表を確認すれば、なお確実ですが一般には以下のように表記の方法が異なるのでここから判別ができます。

細目ねじで(呼び)×(ピッチ)×(呼び長さ)が表記されている部位が、並目ねじは(呼び)×(呼び長さ)で表記されています。このピッチのあるなしで判別ができます。仮に図面で呼びしかない場合、例えばM12とあった場合はメール並目ねじのM12を意味しています。細目ねじを指定する場合は、「M12×1.25」とピッチを記載します。

なお、図面ではねじの種類によっては、JIS規格にあるものをそのまま使いたい場合、指定の表記を行うことで部品図を描く必要がなくなります。例えば六角ボルトや六角ナットがその典型で、JISとISOの双方の併記が必要になりますが、全ねじ六角ボルトで、並目、部品等級A、呼びがM12、ピッチが1.75、長さが80mm、強度区分8.8の場合、「全ねじ六角ボルト JIS B 1180-ISO 4017 - M12 × 80-8.8-部品等級A」と記載すれば、部品図の作図が不要ということになります。

六角ボルト細目と並目の図面表記

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