ねじにおける並目と細目の違い
並目ねじと細目ねじの違いは、ピッチの長さです。ピッチとはねじの山と山の間の距離のことで、細目ねじはこのピッチが並目よりも短く設計されています。この結果、締め付け力に違いが出るため、用途にあわせて使い分けるのがベストです。
ねじ山が隣の山との間隔が短いということは、締結するときに同じ回転を与えても完全に締め込むのにより多く回転させないといけないので、時間がかかります。通常、製品を作るのにねじを一本だけ締めればよいというものではないので、機械で実施するにしても、細目ねじを使うと加工時間が延び、結果として1個当たりの生産の時間が長くなります。
では、この細目ねじはどこで使うのかという点ですが、このねじは以下のような場合に使いどころとなります。
- 細目ねじは並目ねじよりも有効径が大きく、強度が強いため、高負荷がかかる用途。
- リード角が小さく、強く締まり緩みにくい。振動する場所のゆるみ防止や締結・増し締めを頻繁にできない場所の締結
- 1回転あたりの軸方向の移動距離が短く、位置決め等微調整を必要とする用途
リード角とは、ねじの溝を横から見た時の傾斜角度です。違いが分かるように極端な図にすると下図のようになります。
加工するうえでは手間がかかるものの、ねじの本領である締結力が強くなる、強度に優れるという特徴を持つねじであるため、適切な箇所に使うことで大きな力を発揮します。
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