増し締め(ましじめ)の意味とは

2021年8月21日更新

増し締め(ましじめ)とは、一度締めて固定されているネジやボルト、ナットをさらに締めることを意味します。英語ではretorquingやretighteningと言います。これを行う理由は、締め込んだ強さ(トルク)を確認する検査目的の場合と、ゆるみの進行を抑制したり、さらに締結を強固にしたりする目的で実施されることがあります。増し締めのチェックはタイヤでもよく行われます。

締結したボルト・ナットは図面上、たいてい締め込む強さをトルクで指定されています。締結は強すぎても弱すぎてもだめで、一定の範囲に収まっている必要があります。増し締めトルクといった場合、一度締めてあるボルトをさらに締めようとしたときにボルトが動き出す時のトルク値のことで、締め込み強さが図面通りのものになっているか確認する目的で行われます。

製造時にきちんと締め込む強さが維持できているか、あるいは耐久試験など過酷ないじわる条件を経た製品でもボルトが緩んでいることがないかをこの試験で検査することができます。

ボルトのゆるみは様々な要因で起きますが、製造条件が変わった際なども増し締めトルクを確認し、要求通りの締結ができているか確認することが行われます。

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