アクリルゴム(ACM)の成分、用途、特性、物性(比重、耐熱性、硬度)、耐薬品性について
高温での耐油性に優れた特性を示す合成ゴムで、他に耐熱性や耐老化性などにも優れています。主な用途としては、自動車のトランスミッションやクランクシャフト、パッキン、シール、Oリング、ホース、バルブシステム等に使われます。耐寒性には劣るゴムですが、配合によっては零下30度以下でも耐えられるものも開発されています。
成分、構造 | アクリル酸エステル共重合体 | |
---|---|---|
純ゴムの性質 | 比重 | 1.09から1.10 |
ムーニー粘度 ML1+4(100℃) | 45から60 | |
物理的性質および耐性 | 硬度の範囲(可能な範囲。JIS硬さ) | 40から90 |
引張強さ(kgf/cm2) | 70から120 | |
伸び(%) | 600から100 | |
反発弾性 | あまり良くない | |
引き裂き強さ | あまり良くない | |
耐摩耗性 | 良 | |
耐屈曲亀裂性 | 良 | |
耐熱性(使用可能な温度の範囲、℃) | -30から180 | |
耐老化性 | 優 | |
耐光性 | 優 | |
耐オゾン性 | 優 | |
耐炎性 | 悪い〜あまり良くない | |
電気絶縁性(Ω・cm)(体積固有抵抗) | 108から1010 | |
ガス透過性(cc・cm/cm2・sec・atm) | 10 | |
耐放射線性 | 悪い〜良 | |
耐油性、耐溶剤性 | ガソリン、軽油 | 優 |
ベンゼン、トルエン | 悪い | |
トリクレン | 悪い | |
アルコール | 悪い | |
エーテル | 悪い | |
ケトン(MEK) | 悪い | |
酢酸エチル | 悪い | |
耐酸性、耐アルカリ性 | 水 | あまり良くない |
有機酸 | 悪い | |
高濃度無機酸 | あまり良くない | |
低濃度無機酸 | 良 | |
高濃度アルカリ | あまり良くない | |
低濃度アルカリ | 良 |
ゴムの種類一覧
- 天然ゴム(NR)
- イソプレンゴム(IR)
- スチレンブタジエンゴム(SBR)
- ブタジエンゴム(BR)
- クロロプレンゴム(CR)
- ブチルゴム(IIR)
- ニトリルゴム(NBR)
- エチレン・プロピレンゴム(EPM、EPDM)
- クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)
- アクリルゴム(ACM)
- ウレタンゴム(U)
- シリコーンゴム(VMQ、PVMQ、FVMQ)
- フッ素ゴム(FKM)
- 多硫化ゴム(T)
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