ウレタンゴム（U）の成分、用途、特性、物性（比重、耐熱性、硬度）、耐薬品性について
力学的な機械的強度に優れた合成ゴムで、ポリウレタンをベースにしたものです。エステル型ウレタンと、エーテル型ウレタンの別があります。原料や触媒次第で、軟質から硬質まで様々な硬さのゴムやスポンジを作ることができる原料ゴムです。高硬度、耐摩耗性、高弾性などのゴムを作ることができます。耐油性や耐オゾン性、耐老化性も良好ですが、高温になると強度を維持できなくなるため、注意が必要です。また耐湿性もあまりよくありません。動的に発生した熱を内部に蓄積する性質を持ちます。また燃えると不完全燃焼時に猛毒の青酸ガスが出ます。用途としては、工業用ロール、ソリッドタイヤ、ベルト、高圧パッキン、カップリング等の力がかかるものに使われます。
| 成分、構造 | ポリウレタン | |
|---|---|---|
| 純ゴムの性質 | 比重 | 1.00から1.30 |
| ムーニー粘度 ML1+4（100℃） | 25から60 もしくは液状 |
|
| 物理的性質および耐性 | 硬度の範囲（可能な範囲。JIS硬さ） | 60から100 |
| 引張強さ（kgf/cm2） | 200から450 | |
| 伸び（%） | 800から300 | |
| 反発弾性 | 優 | |
| 引き裂き強さ | 優 | |
| 耐摩耗性 | 優 | |
| 耐屈曲亀裂性 | 優 | |
| 耐熱性（使用可能な温度の範囲、℃） | -60から80 | |
| 耐老化性 | 良 | |
| 耐光性 | 優 | |
| 耐オゾン性 | 優 | |
| 耐炎性 | 悪い〜あまり良くない | |
| 電気絶縁性（Ω・cm）（体積固有抵抗） | 108から1012 | |
| ガス透過性（cc・cm/cm2・sec・atm） | 2.0 | |
| 耐放射線性 | 良 | |
| 耐油性、耐溶剤性 | ガソリン、軽油 | 優 |
| ベンゼン、トルエン | 悪い〜あまり良くない | |
| トリクレン | あまり良くない〜良 | |
| アルコール | あまり良くない | |
| エーテル | 悪い | |
| ケトン（MEK） | 悪い | |
| 酢酸エチル | あまり良くない | |
| 耐酸性、耐アルカリ性 | 水 | あまり良くない |
| 有機酸 | 悪い | |
| 高濃度無機酸 | 悪い | |
| 低濃度無機酸 | あまり良くない | |
| 高濃度アルカリ | 悪い | |
| 低濃度アルカリ | 悪い | |
ゴムの種類一覧
- 天然ゴム（NR）
- イソプレンゴム（IR）
- スチレンブタジエンゴム（SBR）
- ブタジエンゴム（BR）
- クロロプレンゴム（CR）
- ブチルゴム（IIR）
- ニトリルゴム（NBR）
- エチレン・プロピレンゴム（EPM、EPDM）
- クロロスルホン化ポリエチレンゴム（CSM）
- アクリルゴム（ACM）
- ウレタンゴム（U）
- シリコーンゴム（VMQ、PVMQ、FVMQ）
- フッ素ゴム（FKM）
- 多硫化ゴム（T）
スポンサーリンク
>このページ「ウレタンゴム（U）の成分、用途、特性、物性（比重、耐熱性、硬度）、耐薬品性について」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴（目次）へ戻る
- 「ゴムの種類と特性、物性について」へ戻る
