御影石にはどのようなコーティングがされているか
石材はすべてその表面に微細な穴が開いています。この穴はポアともいいますが、ここから水が入り、石材の劣化や風化の原因ともなっています。日本よりも石を建築や家具、内装などに多用する欧米などでは古くから、石材の表面にコーティングを施して利用しています。日本では研磨したままの状態で供されることも多いですが、建材、特に床材などで使う場合、ヨーロッパやインドなどではほぼ確実にコーティングして用います。
このコーティング剤はシーラー(Sealer)とも呼ばれるもので、大別すると次の2つのタイプがあります。
- 1.表面を薄い膜でコーティングすることで、石材の表面から水や汚れなどが入らないようにするタイプ。
- 2.表面にあいている空孔から時間が経つと固まるタイプの液体を流し込み、この空孔を封止することで石材の内部に水が入らないようにするタイプ。
前者の場合は、床や壁の全面に透明な膜をつけるようなものですが、色味が若干変わるとされます。また、場合によっては二つのタイプが併用されることや、双方の性質を持ったタイプのコーティング剤も存在します。
磨き上げられた御影石は施工当初は非常に美しいですが、時間が経ち、人が歩いたり触ったりすることでどんどんくすんでいってしまいます。このため、こうしたコーティング剤をあらかじめ施しておくことで、劣化を防止し、より長い間、輝いた状態にし、また汚れなどを落としやすくする工夫がなされています。
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