層別の意味とは|QC7つ道具

2012年11月18日更新

層別(読み方:そうべつ)とは、同一の傾向のあるものをグループ分けしたり、カテゴリー分けする分類方法のことを意味しています。例えば、ある事象に対して問題や課題が100上がってきたとして、それらを層別してみると、結局問題は4つになった、というような使い方をします。問題の特定や絞り込みに便利な手法で、多くの分野ではまず問題が一体何かを特定しないと再発防止策や対策の立案も的を得たものにならないため、意外によく使われている考え方です。

分類と層別の違いは、層別はそのデータや中身の共通項や類似項を見つけ出しどのように分けていくかを実施者自身が作った基準で行う点にあります。分類する場合はその基準はすでに決まっていますが、層別は基準があるわけではなく、毎回どのようにグループ分けされるか案件や目的によって変えることができます。

品質保証や品質管理部門の出身者は「グループ分けすること」の意味でも層別という表現をよく使いますが、他部門には通じないことがあるので補足説明が必要かもしれません。

ただ、これは考え方そのものなのでQC7つ道具にカウントしないという意見もあります。この手法は、一つのデータの集合、集団をいくつかの部分に分けて、その分けた部分ごとに検討を行っていく方法です。

一つの集団として分析しても相関などが見えてこなかったものが、多数の集団と比較検討することで思わぬ関係が浮き彫りになったりすることがあります。同じくQC7つ道具の一つである散布図を使ってみて、二つの対となるデータ間に、なんら相関関係が見つからない場合でも、層別すると傾向や関連が見えてくることがあります。

要は、一つのグループを複数に分けて、それぞれを比較して手がかりを見つけ出すという考え方です。

目的:

データをグループに分けて(層に分けてみる)、そのグループ間の違いを見つけ出す。問題を特定する、抽出する。

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