SWRS92Aの材質、成分、引張強さ、強度|ピアノ線の強度、材質、成分に関する規格
SWRS92Aは、ピアノ線材のうち、最も炭素含有量の多いタイプとなり、そのC量は、0.90〜0.95%にもなります。
ピアノに用いられるミュージックワイヤーにはこのグレードのピアノ線材が使われます。弦の微妙な太さの違いにより23種類ありますが、ピアノ一台には220から230本の弦が使われているとされます。
炭素の多さとはすなわち、鋼材の硬さとなり、加工がしにくくなりますが、ある程度の硬さまでは引張強度が向上していきます。
SWRS92Aの物性
SWRS92Aの成分、材質
ピアノ線材の種類 | C(炭素) | Si(シリコン) | Mn(マンガン) | P(リン) | S(硫黄) | Cu(銅) |
---|---|---|---|---|---|---|
SWRS92A | 0.90から0.95 | 0.12から0.32 | 0.30から0.60 | 0.025以下 | 0.025以下 | 0.20以下 |
SWRS92Aの引張強さ
鋼線となった製品ごとに個別に設定されており、線材自体には規定されていません。
SWRS92Aの線径
下記は、線材としての径となります。ピアノ線の径の規格とはまた異なります。
標準となる線材の径サイズ |
---|
5.5 |
6 |
6.4 |
7 |
8 |
9 |
9.5 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
「JIS G 3522 ピアノ線」(1991年)に規定のある材料記号
「JIS G 3502 ピアノ線材(2013年改訂)」に規定のある材料記号
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