輸出貿易に使うパッキングリストの書き方とテンプレート

2014年3月10日更新

パッキングリストとは梱包明細のことで、国際取引における貿易ではインボイスと並んで必須の書類の一つです。この書類を見れば、箱数(梱包単位)がいくつで、それぞれの箱に何個、何が入っているのか識別できるようになっています。

また、重量や容積(体積)についての情報も入ってきます。大型の設備や自社で梱包しない場合などは輸送業者にて梱包完了後に重量や容積の連絡をもらうことになります。

通関時における輸出、輸入のチェックでも現物と確認する場合は、パッキングリストを見ながらとなります。

なお、荷物を受け取る側としてはこのパッキングリストを見ながら、現物と照合を行うことになり、納品書の役割も持ちます。まれに海外の取引先によっては、頼んだものが入っていなかった、箱が足りないといったクレームになることもありますが、相手がパッキングリストを見ていないこともあり、何に基づいて、製品が足りないといっているのかよく確認する必要もあります。

パッキングリストで最も重要な部分は、梱包単位とその総数です。パレットならば、何パレットの輸送なのかということが一目でわかり、かつそれぞれに入っている品名と数、重量も明確になります。他の項目はインボイスと同じ部分が多いため、表記も統一させておきます。

パッキングリストの項目説明

(1)発行者

レターヘッド部分には、発行会社名と住所、連絡先を記載しますが、基本はインボイスと同じになります。

(2)インボイス番号

パッキングリストにもINV NO.を記載し、インボイスと照合できるようにしておきます。

(3)発行日

インボイスの発行日とあわせたものを使います。

(4)輸入者

輸入者とは、現地にて輸入申告を行う者(代理の通関業者ではなく)です。実際に届けるデリバリー先と違うこともあるため、識別できるようにしておきます。

(5)納入先

輸入者と異なる場合はここも記入しておきます。基本はインボイスと同じになるかと思います。

(6)ケースマーク

ケースマークについては、番号で識別できるようにしておくことが多いですが、このようなケースマークでなくてはならないという決まりは特にありません。他の荷物と区別するためのものでもあるため、分かりやすく、書類にも記載しやすい一般的な文字のほうが使いやすいです。

(7)船便、便名

船の便や便名を記載しておく欄です。

(8)出港予定日

実際の出港日は変更となることも珍しくないため、予定日を記載しておきます。

(9)積込み港、荷卸港

輸出側で用いる港、輸入側で荷物を降ろす港名をそれぞれ記載します。

(10)決済条件

インボイスに準じたものにします。

(11)品名

インボイスと同じ品名を記載しますが、箱数によっては同じ品名を複数行に記載することになります。

(12)個数

個数については、「単位」に気をつける必要があります。インボイスと同じにします。

(13)NET WEIGHT

ネット重量は梱包材を抜きにした製品そのものの重量のことです。

(14)GLOSS WEIGHT

梱包材、このケースで言えば箱やその中の緩衝材を含んだ総重量のことです。

(15)MEASUREMENT

体積を記入します。製品によっては重量ではなく、容積でコスト計算がなされる場合もあります。参考:重量勝ちと容積勝ちの違い

(16)梱包単位の総数

箱なのか、パレットなのかによって梱包単位は変わりますので、要注意です。なお、下記の場合は、ケースマークがC/No.1から10ありますので、実際には10ケースとなります。すべて同じ品物が入っているのであれば、品名に10行、同じものが並ぶことになります。参考:梱包の種類を英語で書く

(17)署名欄

印鑑のかわりにサインが使われます。

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