HSコードの付け方

2013年7月15日更新

HSコードは輸出申告の際、あるいは輸入申告の際に記載が求められるもので、実務上は通関士が番号をつけることが多いのですが、貿易に携わるメーカーや商社であっても、HSコードを記載しないと先に進めないことも業務上は多々あるかと思います。

自分でHSコードを特定する必要がある場合は次のような方法で見ていくことができます。

まず用途で見る

その物品が何に使うのか明確になっている場合、最終的な用途や役割からHSコードをつけていく方法があります。例えば自動車用の部品ということであれば、鉄鋼製品というカテゴリーにも該当するとしても、用途である自動車用のほうから見ていくことが一般的です。一つの物品でも複数のHSコードに該当する可能性のあるものもあります。

こうした場合は原則として現地税関の判断にゆだねることになります。輸入申告の前にあらかじめHSコードをどうしても特定させておく必要がある場合は、事前教示制度というものを設けている国もあります。これはあらかじめ物品がどういうものか現地税関に書面で提示し、HSコードを前もって教えてもらうというものです。この結果が実際の輸入申告の際に拘束的な意味をもつEUのような地域もあれば、参考程度に見る、尊重はするという国もあり、なかには税関担当者によるという国もあります。

そもそも事前教示制度がない国もありますので、仕向け地によって対応を事前に検討しておいたほうがよいかもしれません。

HSコード一覧表では、上2桁(最初の2桁)となる「類」をまず特定させる必要があり、そこから段々と掘り下げてみていくことになります。

材質で見る

こうしたことができない物品や、固有の用途によるカテゴリーがHSコードに存在しない場合、次は材質を見ていくことになります。

複数の材質が混ざっており、その混合物がどこのカテゴリーにも入らないような場合は、重量比で多いほうのHSコードを振っていきます。

役割で見る

複雑な機械装置で、何をするものなのかの用途で見てもカテゴリーが存在しないものは、その装置における「主な役割」を担っているユニットに対してのみHSコードを割り振るという方法もあります。

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