SCPH22の材質と成分、比重、機械的性質|高温高圧用鋳鋼品−クロムモリブデン鋼鋳鋼品
SCPH22は、高温高圧用の鋳鋼品のひとつで成分上はクロムモリブデン鋼となります。高圧用と想定されているため、引張強さと降伏点との差が大きい、いわゆる低降伏比となっており、破断しにくくなる工夫がなされています。
クロムとモリブデンの含有比率は、通常の機械構造用のものよりも多くなっています。
SCPH22の比重
比重については規定はありませんが、成分から概算を算出する場合は、下記の計算式があります。
鉄鋼材料の基本となる比重である7.876を基準に、含有している炭素量から概算を割り出す方法です。
- 比重=7.876−0.030×炭素(%)
基本的に、鋼材の成分はとりべ分析値になるため、実際の鋼材との間には多少の誤差やバラつきがでることもあります。
SCPH22の成分、材質
材料記号 | C | Si | Mn | P | S | Cr | Mo | V |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCPH22 | 0.25以下 | 0.60以下 | 0.50から0.80 | 0.040以下 | 0.040以下 | 1.00から1.50 | 0.90から1.20 | - |
成分上、SCPH22の不純物の上限値
材料記号 | Cu | Ni | Cr | Mo | W | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
SCPH22 | 0.50以下 | 0.50以下 | - | - | 0.10以下 | 1.00以下 |
SCPH22の機械的性質
材料記号 | 降伏点、耐力 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
---|---|---|---|---|
SCPH22 | 345以上 | 550以上 | 16以上 | 35以上 |
「JIS G 5151 高温高圧用鋳鋼品」(1991年改訂)に規定のある材料記号
総じて高温高圧用の炭素鋼鋳鋼品の規格といって差し支えないですが、厳密には炭素鋼の中でも以下のようにクロモリ鋼に相当する鋳鋼品があります。
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