機械材料に必要な性質と選定

2012年12月3日更新

機械に用いる材料は、金属材料から硬脆材料、樹脂材料など非常に幅広いタイプのものが使われますが、中でも金属材料が使われる比率は高いと言えます。

これは機械に限りませんが、どのような材料を用いるにしても、その材料の特性や性質、メリット、デメリットなどを理解せずに設計に組み込むことはできません。機械であれば、安全に用いることが出来ることはもちろん、故障が少なく、万が一故障した場合でも修理できる必要があります。

機械材料に求められる要件には次のようなものがあげられます。

  • 安全に用いることが出来ること
  • 強い毒性や危険性がなく、周囲の環境に負荷をかけないものであること
  • 購入が比較的容易に出来、量産に使うものであれば想定の範囲内の金額で入手できること
  • 代替材料が存在すること
  • 加工性がよい、もしくは加工が量産ベースで可能であること、再現性がとれること
  • 規格などで標準化されていること、納入仕様、品質が安定しており、将来にわたっても同じ仕様・品質のものが手に入ること
  • 目的に合致する性質を備えていること、例えば、ある条件での強度、耐熱性、耐酸性、耐食性、耐摩耗性など。
  • 使用環境の中で十分な強度や性能を備えていること。例えば通常の環境で耐食性があっても、機械を用いる環境が海水や塩水、熱水などのかかる環境であれば、そうした環境での耐食性が必要。
  • 他の材料との相性がよく、組み合わせて用いた場合に不具合が起きないこと
  • 法令に則った廃棄が可能であること、廃棄に著しいコストがかからない、再利用の可能性があること等。

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