SUH1(耐熱鋼)の成分、硬度、機械的性質
SUH1はマルテンサイト系の耐熱鋼で、棒材、線材の規定となります。750℃までの耐酸化用やガソリン、ディーゼルエンジン吸気弁などの用途が知られています。550℃を超えない範囲ならば、他の系統の耐熱鋼よりもマルテンサイトは強靭な性質を示します。
SUH1の比重、密度
耐熱鋼には比重や密度に関する規定は4種類(SUH309、SUH310、SUH409、SUH409L)を除いてなく、基準となる比重(密度)は7.8前後となりますが、基本的には需要家とメーカーとの間で取り決めてよいことになっています。
SUH1の成分
耐熱鋼の種類・記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | W | V | N | Nb |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SUH1 | 0.40から0.50 | 3.00から3.50 | 0.60以下 | 0.030以下 | 0.030以下 | - | 7.50から9.50 | - | - | - | - | - |
SUH1の機械的性質|熱処理、硬度、引張強さ、耐力、伸び
耐熱鋼の種類 | 耐力(N/mm2) | 引張強さ(N/mm2) | 伸び(%) | 絞り(%) | シャルピー衝撃値(J/cm2) | 硬さ(HBW) | 焼きなまし状態の硬さ(HBW) | 適用寸法(mm)、径、対辺距離または厚さ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SUH1 | 685以上 | 930以上 | 15以上 | 35以上 | - | 269以上 | 269以下 | 75以下 |
耐熱鋼の材料記号の一覧
棒材(バー)しかないタイプ、板材しかないタイプ、双方にあるタイプがそれぞれ規格に規定されています。
オーステナイト系の耐熱鋼
- SUH31(耐熱鋼棒)
- SUH35(耐熱鋼棒)
- SUH36(耐熱鋼棒)
- SUH37(耐熱鋼棒)
- SUH38(耐熱鋼棒)
- SUH309(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH310(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH330(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH660(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH661(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
フェライト系の耐熱鋼
マルテンサイト系の耐熱鋼
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