SUH37(耐熱鋼)の成分、硬度、機械的性質
SUH37は前掲のSUH36、35に比べるとニッケルの割合が多く、その分、炭素の含有比率が低くなっており、用途としては耐酸化性に力点が置かれたガソリン、ディーセルエンジンの排気弁などに使われます。
SUH37の比重、密度
耐熱鋼には比重や密度に関する規定は4種類(SUH309、SUH310、SUH409、SUH409L)を除いてなく、基準となる比重(密度)は7.8前後となりますが、基本的には需要家とメーカーとの間で取り決めてよいことになっています。
SUH37の成分
耐熱鋼の種類・記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | W | Co | V | N | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SUH37 | 0.15から0.25 | 1.00以下 | 1.00から1.60 | 0.040以下 | 0.030以下 | 10.00から12.00 | 20.50から22.50 | - | - | - | - | 0.15から0.30 | - |
SUH37の機械的性質|熱処理、硬度、引張強さ、耐力、伸び
耐熱鋼の種類 | 熱処理 | 耐力(N/mm2) | 引張強さ(N/mm2) | 伸び(%) | 絞り(%) | 硬さ(HBW) | 適用寸法(mm)、径、対辺距離または厚さ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種類 | 記号 | |||||||
SUH37 | 固溶化熱処理後時効処理 | H | 390以上 | 780以上 | 35以上 | 35以上 | 248以下 | 25以下 |
耐熱鋼の材料記号の一覧
棒材(バー)しかないタイプ、板材しかないタイプ、双方にあるタイプがそれぞれ規格に規定されています。
オーステナイト系の耐熱鋼
- SUH31(耐熱鋼棒)
- SUH35(耐熱鋼棒)
- SUH36(耐熱鋼棒)
- SUH37(耐熱鋼棒)
- SUH38(耐熱鋼棒)
- SUH309(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH310(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH330(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH660(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH661(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
フェライト系の耐熱鋼
マルテンサイト系の耐熱鋼
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