SUH660(耐熱鋼)の成分、硬度、機械的性質
SUH660はボロン、バナジウム、チタンといった合金元素を添加した耐熱鋼で、700℃までの高温環境におけるタービンロータやボルト、ブレード、シャフトといった部品の材料として使われる鋼種です。
SUH660の比重、密度
耐熱鋼には比重や密度に関する規定は4種類(SUH309、SUH310、SUH409、SUH409L)を除いてなく、基準となる比重(密度)は7.8前後となりますが、基本的には需要家とメーカーとの間で取り決めてよいことになっています。
SUH660の成分
耐熱鋼の種類・記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | W | Co | V | N | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SUH660 | 0.08以下 | 1.00以下 | 2.00以下 | 0.040以下 | 0.030以下 | 24.00から27.00 | 13.50から16.00 | 1.00から1.50 | - | - | 1.10から0.50 | - | Ti:1.90から2.35、Al:0.35以下、B:0.001から0.010 |
SUH660の機械的性質|熱処理、硬度、引張強さ、耐力、伸び
耐熱鋼の種類 | 熱処理 | 耐力(N/mm2) | 引張強さ(N/mm2) | 伸び(%) | 絞り(%) | 硬さ(HBW) | 適用寸法(mm)、径、対辺距離または厚さ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種類 | 記号 | |||||||
SUH660 | 固溶化熱処理後時効処理 | H | 590以上 | 900以上 | 15以上 | 18以上 | 248以上 | 180以下 |
耐熱鋼の材料記号の一覧
棒材(バー)しかないタイプ、板材しかないタイプ、双方にあるタイプがそれぞれ規格に規定されています。
オーステナイト系の耐熱鋼
- SUH31(耐熱鋼棒)
- SUH35(耐熱鋼棒)
- SUH36(耐熱鋼棒)
- SUH37(耐熱鋼棒)
- SUH38(耐熱鋼棒)
- SUH309(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH310(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH330(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH660(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
- SUH661(耐熱鋼棒、耐熱鋼板)
フェライト系の耐熱鋼
マルテンサイト系の耐熱鋼
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